1.中国から日本に帰る予定だが、日本の空港で隔離されることは?また、帰国に際し何か必要なものは?
まず、隔離されることはありません。また、ご帰国時に用意頂くものは特にありませんが、中国などから日本に到着した際、検疫所にて質問票の記入が必要となっています。厚生労働省検疫所のホームページには下記の記載がされております。
厚生労働省 検疫所 2003年5月15日 ●中国全土、香港、台湾からの乗客に対する質問票の確認 検疫所では、中国全土、香港、台湾から到着する便の乗客に質問票を配布し、 健康状態の 確認を行っています。帰国時に検疫を受ける際に、発熱、咳などの 症状がある方は検疫官に 申し出てください。また、5月1日から、中国全土、 香港、台湾からの乗客に健康カードを配布しています。 ●中国全土、香港、台湾、マニラ(フィリピン)、シンガポールからの入国者へ 上記地域で、 重症急性呼吸器症候群(SARS)が発生しています。帰国時に、下記の症状がある方は、 検疫官に申し出てください。 ・重症急性呼吸器症候群が発生している上記地域を旅行した方で、 以下の症状を呈した場合 ・38度以上の急な発熱 ・咳、呼吸困難感などの呼吸器症状 |
次に、日本到着時に配布される健康カードには下記の項目が記載されており、帰国してから注意すべきことが書かれております。
貴方の在住・滞在された地域はSARSの感染のおそれがある地域とされています。
したがって、入国後は次の注意に従って下さい。
1. SARSの潜伏期間は10日間といわれています。この間は、念のため、以下のような 対応をしてください。 (1) 家族・友人を含め、人に会うのは最小限にして下さい。また、濃厚な接触は できるだけさけて下さい。 (2) 外出時は(医師に受診する時を含め)マスクをできるだけ着用して下さい。 (3) 下記の症状が一つでもでたら、保健所に相談もしくはかかりつけの医師に 受診して下さい。 その際は、感染地域からの帰国であることを告げ、 予約をとって下さい。 ・発熱 ・せき ・呼吸困難 2. 貴方及び家族を含め貴方が接触した人(特に症状が発生して以後)に症状が 発生したら、SARSに感染しているおそれがある旨、事前に医療機関又は最寄り の保健所に電話で相談のうえ、その指示に従って下さい。 |
また、先般、台湾の医師が日本から戻った後にSARS感染の可能性ありとして隔離された一件を受け、厚生労働省ではこれまで配布していた「健康状態質問票」への質問項目を追加しました。以下、本質問票の取り扱いをご説明します。
①「健康状態質問票」は中国、香港、台湾から到着する機内で配布される。
②乗客は降機時に、本質問表を係員に提出する。
③以下のチェック項目に一つでも当てはまる場合は、日本での滞在中の連絡先を別表に 明記する必要がある。また、日本滞在中に毎日2回の体温測定を行ない、 その結果を各検疫所に報告する。
・到着前10日以内にSARSの疑いがある患者を治療している医療機関で働いたことが あるかどうか。
・到着前10日以内に同居の家族等でSARSの疑いで入院した人がいるかどうか。
・到着前10日以内に、SARSの疑いで入院した患者に見舞いするなど接触したことが あるかどうか。
2.上海市以外から浦東空港経由で日本に帰国しようと思うが、噂によれば上海で2週間の医療観察という隔離措置をされるというが、本当か?
貴方が上海に住んでいなければ、「医療観察(2週間の自宅待機)」は求められません。
上海市8日の通告によれば、上海に住んでいる人(外国人であれば6ヶ月以上の長期滞在者)が感染患者発生地域から上海に戻ってきた場合、2週間の医療観察を求められます。一方で、感染患者発生地域に住んでいる人が上海に来た場合、「健康検査(毎日の体温測定等)」が義務付けられておりますが、上海で宿泊しない限り「健康検査」を受けることもありません。なお、上海で宿泊した場合は、ホテル、旅館等で「健康検査」を受ける必要があります。 ここでいう感染患者地域とは、中国国内については中国衛生部が発表している感染患者が発生している省(江蘇、浙江、安徽を含む)、海外についてはWHOにより感染が深刻化しているとみなされている地域を指します。
※ここでいう感染患者地域については、こちらをご覧ください。 また、8日の通告についての詳細は、こちらをご覧ください。