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上海市のSARS対策

平成15年10月8日
在上海日本国総領事館
 当館で上海市衛生局に取材した概要は以下の通りです。

(1)上海市内での対策・情報公開
 現在毎日上海市内160の主要な病院で発熱・肺炎所見のある患者を、市内に区が管轄する19のCDC(疾病予防センター)に報告するように義務づけている。その際患者数がゼロであっても毎日報告することになっている。区のCDCと市のCDCはオンラインで結ばれており、もしSARSの疑いのある患者が発生した場合には、瞬時に市政府、衛生局に情報が伝わるようになっており、広報・検疫・隔離をすみやかに行うことができる。情報はすぐに公開するつもりである。

(2)上海市以外でSARSが発生した場合
 現在空港・港湾等では上海市に到着する乗客に対し体温測定は行っていないが、北京市や近郊の省をはじめとする衛生局と情報交換をしており、一旦患者が発生したという情報があった場合は検疫をいつでもすみやかに開始できるので安心して頂きたい。9月に発生したシンガポールの1例は実験室での感染であり、また隔離もすみやかに行われたため、シンガポールからの乗客に対する検疫は行わなかった。

(3)インフルエンザワクチンについて
 上海市衛生局では特にインフルエンザワクチンの接種を推奨していない。色々な方法で免疫力を高めるよう薦めている。

(4)今後のSARS対策について
 郊外の金山区に新たな病院を建設している。今年の冬~春に流行がなければ2004年5月に開院予定であるが、もし上海市でSARSが流行した場合、患者を収容することになるかもしれないが現在は従来の4病院(肺科医院、伝染病医院、児童衛生中心、児科医院)を考えている。
 医師・看護師の教育は医師会が主催して行っている。研究開発は今春より継続して行われており、国産のウィルス検出キットをすでに実用化している。しかし確診率は80%であり、絶対有効な検査・治療法は未だに見つかっていない。上海市では西洋医学と中国医学も合わせた予防・治療法を研究している。