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日本文化講座を開催しました!

 

秋を楽しむみんなのお茶会

 

「享秋茶会」

 

 

 少し前まで汗ばむ陽気だったのに、もうすっかり上着が必要な季節になりました。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。寒い冬を前に、彩り豊かな短い秋をどのように楽しむかは、四季を過ごす上でとても重要です。特に日本人は、季節ごとに行事を催し、それをとても楽しみにしています。茶会もそのひとつです。

1031日、当館多目的ホールにおいて、「享秋茶会」を開催いたしました。10月最後の日、それは名残の茶会。季節の変わり目に最後の秋をどう楽しんだのでしょうか。

 

実は今回の茶会は、本来711日に「七夕茶会」として準備していたものでした。ところが、台風接近により、残念ながら実現しませんでした。それを仕切り直して、今回は「享秋茶会」、秋を楽しむお茶会として開催させていただきました。

 

淡交会の皆様:(後列左より)李様、王俊涵様、松田奈月様、李苹様、筱娟様、胡涛様、水原精田郎様、岡謙様、孟朝霞様、石井淑子様、(前列左より)高橋和佳様、蒋海霞様娜様

 

 

 上海には茶道裏千家淡交会上海同好会という組織があります。上海において茶道をたしなむ日中の愛好家が、月に二度、お稽古をしています。今回のお茶会には、裏千家上海同好会から、13名ものメンバーの方々がお着物姿で参加してくださいました。上海同好会の皆さんのお力添えがなければ、お茶会を実現することはできませんでした。本当にどうもありがとうございます!

 

 さて、皆さんは茶道についてどのくらいご存じでしょうか。お茶の世界はとても奥深く、喫茶を芸術の域に高めた日本人の精神というのは、世界中で大変評価が高いのです。そんなお茶の世界を、蒋宗霞先生が丁寧に解説してくださいました。

 

 

 

 正式なお茶会というのは、懐石料理を召し上がっていただいた後のアフターティーなのです。濃茶といって抹茶を濃く練って一椀をお客様全員で回し飲みするものと、薄茶というお客様一人一人に一椀ずつお出しする2回の喫茶をします。しかし、現在では、お食事から切り離した茶会のみ、しかも薄茶をいただくことが一般的になっています。

お茶会全体の流れはどの流派もそれほど変わりませんが、お茶を点てる「お点前」の作法は、流派によってずいぶん違います。お茶は、今回の裏千家のみならず、表千家、武者小路千家、遠州流に代表される武家点前など、様々な流派に分かれています。しかし、各流派とも、千利休の提唱した佗茶の精神は受け継いでいます。蒋先生はこういった茶道の基本をわかりやすく説明してくださいました。 

 では実際、お茶会がどのように行われるのか見てみましょう。今回、御園棚を使用した着座(立礼)の席と畳を使った正座の席を設けました。

 

 

 

どちらもとても雰囲気のあるお茶席になりました!

立礼は、外国人の方も気軽にお茶が楽しめるように、と考えられたもので、正式なお茶会には必ず必要な床の間の掛け軸の代わりに大きな傘に短冊と茶花が飾られます。

一方畳席は古くからのお茶会の様式です。お茶を点てる亭主の前に釜、水指、お茶碗、棗(なつめ:抹茶が入っている容器)、茶杓などが並びます。

厳かなその雰囲気に会場はシーンと静まりかえります。ただ釜からお湯が沸く音と、帛紗をさばく際の絹すれの音がかすかに聞こえます。

 

 

 

さぁ、お待ちかねのお茶を味わう時間です。予め配られていたお菓子を召し上がって、半東さん(お茶を運ぶ人)が一椀ずつお茶をお客様に配ります。茶道では、半東さんがお客様にお渡しする時、お客様にお茶碗の正面を向けて渡します。客はそれを受け取り、正面を避けるようにお茶碗を回して飲みます。これは謙虚さを示すお茶の礼儀なのです。そしてそのお味は。。。。。。?とても美味しい!ひとつひとつ丁寧に点てられたお茶は、お菓子の甘さと相まって、その渋さが逆にさっぱり感じられます。

 

そして、今回のお茶会の最大の特徴は、「お茶を点ててみよう」という体験コーナーです!

実はこの企画、昨年5月に広報文化センターがリニューアルした際にも実施して好評を得た企画です。その際、畳席はなかったのですが、今回は、、、、、なんとセンターに畳の茶室が!

 

 

 

正座して亭主になりきるお客様も!風格もありお似合いでした。その他、帛紗さばきに興味を示す方、立礼で点ててみる方など、実際にやってみるとおもしろい!皆さんとても楽しそうでした!

 

 

  

 

茶道はとかく堅い雰囲気と厳格なしきたり、そして足がシビれる正座!があるので、敷居が高いと思われがちですが、全然そんなことはありません。もともとお客様をもてなす様式なので、お茶を召し上がりながら、談笑し、食事の際はお酒も入る、というものです。そして今回は体験の際、裏千家の先生方が手取り足取り教えてくださいました。茶道に対するイメージが変わった!とおっしゃる方もいて、私たちも裏千家の先生方もとても嬉しく思いました。

 

一期一会

 

今日の席は二度とない、お客様とのこの出会いを大事に、また是非お茶会を開催したいと強く思ったのでした。皆さん、ありがとうございます。またお越し下さい。

 

広報文化センターは、これからも魅力溢れる日本の文化やエンターテイメントに触れられる講座をたくさん提供していきます。どうぞお楽しみに!

 

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