1.江蘇省衛生庁の24日の発表によれば、同省で鳥インフルエンザA(H7N9)による新たな感染例1例が確認されました。同発表等による感染者の状況等は以下のとおりです。
51歳の男性である劉某は、23日に鎮江市専門家グループにより感染診断が確定。患者は、発病前、毎日市場で買い物をしていた。病状は重体で、鎮江市内の病院で治療中。
2.安徽省衛生庁の28日の発表によれば、同省内で鳥インフルエンザA(H7N9)による新たな感染例1例が確認されました。同発表による感染者の状況は以下のとおりです。
六安市霍邱県の55歳の男性である王某は、26日に感染診断が確定、合肥市内の病院で治療中。
3.江西省衛生計画生育委員会の24日の発表によれば、同省内で鳥インフルエンザA(H7N9)による新たな感染例1例が確認されました。同発表による感染者の状況は以下のとおりです。
贛州市会昌県の75歳の女性である許某は、24日に感染診断が確定、贛州市内の病院で治療中。患者に家禽類との接触歴はない。濃厚接触者について、現在までに異常は見られない。
4.台湾の衛生当局は、22日、江蘇省南京市から台湾に旅行で訪れていた44歳の女性について、同女性が鳥インフルエンザA(H7N9)に感染しているとの診断が22日に確定し、現在入院治療中であることを発表しています。同患者は、今月17日の台湾到着時点で症状が始まっており、潜伏期間中に台湾に到着したいわゆる輸入型症例であると見られています。
また、台湾の衛生当局は、25日、3月31日~4月19日に中国(北京市及び江蘇省昆山市)に出張した台湾人男性(39歳)が台湾に帰省した19日の晩に呼吸不全等の症状を示し、25日に鳥インフルエンザA(H7N9)に感染しているとの診断が確定したと発表しました。
5.現時点において、中国本土における鳥インフルエンザA(H7N9)の感染者数は、上海市、安徽省、江蘇省、浙江省、北京市、河南省、山東省、江西省、福建省、湖南省、河北省、広東省、貴州省、広西チワン族自治区、吉林省の2市12省1自治区の計421名(上海41名、安徽15名、江蘇54名、浙江138名、北京5名、河南4名、山東3名、江西7名、福建22名、湖南22名、河北1名、広東104名、貴州1名、広西3名、吉林1名)となり、そのうち、死者は149名(上海20名、安徽7名、江蘇18名、浙江46名、江西1名、河南1名、湖南8名、河北1名、広東33名、福建5名、貴州1名、北京1名、場所不明7名)です。
※上記感染者数には、臨床症状がなかった北京市の男児の感染例1例が含まれています。昨年12月末に台湾旅行中に感染診断が確定し、1月に死亡した江蘇省の86歳の男性の症例は、台湾到着前に感染していた可能性が高いため、上記感染者・死亡者数に含めています。また、マレーシア旅行中に感染診断が確定した広東省の67歳の女性の症例は、マレーシア到着前に感染していた可能性が高いため、上記感染者数に含めています。
※中国国家衛生・計画生育委員会は、昨年11月以降、鳥インフルエンザA(H7N9)を乙類伝染病に分類し、個別の感染ケースを各省の衛生当局が発表することはやめ、各月中旬に各省が前月の感染者数・死亡者数を発表するという発表方法に変更しています。したがって、上記の感染者・死亡者の数字には、報道等で確認されたものも含まれています。
6.かかる状況を受けて、在留邦人の方におかれては、以下の諸点にご注意願います。
(1)3月以降、感染の発生の頻度は若干落ちついてきておりますが、今後の感染動向に十分に注意して下さい。
(2)発熱、咳などの呼吸器感染の症状が発症、特に高熱の発症や呼吸困難の症状が見られた場合は速やかに医師の診断を受けるようにお願い致します。医療機関受診の際の注意点等については、当館ホームページの「鳥インフルエンザ関連情報」ページに掲載しておりますのでご確認ください。
http://www.shanghai.cn.emb-japan.go.jp/life/toriinfuru-j.html
(3)不用意に鳥・家畜に近寄ったり触れたりせず、手洗い、うがい等を励行し、衛生管理に十分注意してください。また、十分な栄養、睡眠をとり、平素からの体調管理に気をつけてください。
(4)外出する場合には、人混みはできるだけ避け、人混みではマスクをする等の対策を心がけてください。中国内で出張、旅行等をされる場合は、現地の医療事情や感染発生状況等を確認して計画を立てるようにしてください。
(5)その他、感染地域滞在の注意事項については、「海外渡航者のための鳥及び新型インフルエンザに関するQ&A」を御参照ください。(http://www.anzen.mofa.go.jp/kaian_search/influ_qa.html)
(6)また、昨年4月26日に行われた賀来満夫東北大学大学院医学系研究科教授による講演相談会の資料を当館ホームページに掲載しております。鳥インフルエンザA(H7N9)の特徴や予防の知識などの情報が多数含まれておりますので、是非ご活用ください。
7.当館では新たな情報が得られ次第、当館ホームページ等でお知らせします。
(参考ホームページ等)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03ー3580ー3311(内線)2902
○外務省領事局政策課(海外医療情報)
電話:(代表)03ー3580ー3311(内線)2850
○外務省海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
○鳥インフルエンザに関する情報(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou02/index.html
○海外渡航者のための感染症情報(厚生労働省検疫所)http://www.forth.go.jp
○高病原性鳥インフルエンザ(国立感染症研究所感染症情報センター)
http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/index.html
○鳥インフルエンザに関する情報(農林水産省)
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/tori/index.html
○鳥インフルエンザA(H7N9)に関する世界保健機関(WHO)の情報
http://www.who.int/influenza/human_animal_interface/influenza_h7n9/en/index.html
○国際獣疫事務局(OIE)
http://www.oie.int/eng/en_index.htm