1.浙江省衛生計画生育委員会の1日、2日の発表によれば、同省内で鳥インフルエンザA(H7N9)による新たな感染例3例が確認されました。同発表による感染者の状況は以下のとおりです。
(1)杭州市富陽市の80歳の男性である楊某、農民。1月31日に感染診断が確定し、現在重体、杭州市内の病院で治療中。
(2)杭州市上城区の54歳の男性である徐某、労働者。1月31日に感染診断が確定し、現在重体、杭州市内の病院で治療中。
(3)台州市黄岩区の44歳の男性である憂某、農民。2月1日に感染診断が確定し、現在重症、台州市内の病院で治療中。
2.広東省衛生計画生育委員会の先月30日の発表によれば、同省で新たに1例の感染例が確認され、28日に既に死亡しました。また、24日に確認されていた患者1名(当館「鳥インフルエンザ関連情報(第66報)」で既報)が30日に死亡しました。同委員会の1日の発表によれば、同日新たに2例の感染例が確認されました。また、21日に確認されていた患者2名(当館「鳥インフルエンザ関連情報(第63報)で既報)が全治し退院し、31日に感染が確認されていた患者1名が同日死亡しました。同委員会の2日の発表によれば、1日に新たに2例の感染例が確認され、そのうち1名が同日死亡しました。同委員会の3日の発表によれば、2日に新たに2例の感染例が確認されました。また、先月15日に感染が確認されていた患者1名が2日死亡しました。
福建省衛生庁の1日、3日の発表によれば、1日に新たに1例、3日に新たに1例の感染例がそれぞれ確認されました。
湖南省の1月31日、2月2日の発表によれば、31日に新たに1例、2日に新たに1例の感染例がそれぞれ確認されました。
3.現時点において、中国本土における鳥インフルエンザA(H7N9)の感染者数は、上海市、安徽省、江蘇省、浙江省、北京市、河南省、山東省、江西省、福建省、湖南省、河北省、広東省、貴州省、広西チワン族自治区の2市11省1自治区の計285名(上海41名、安徽4名、江蘇37名、浙江114名、北京4名、河南4名、山東2名、江西6名、福建18名、湖南5名、河北1名、広東47名、貴州1名、広西1名)となり、そのうち、死者は76名(上海20名(未確認2名を含む)、安徽2名、江蘇10名、浙江23名、江西1名、河南1名、湖南1名、河北1名、広東10名、福建1名、貴州省1名、場所不明5名)です。
※上記感染者数には、臨床症状がなかった北京市の男児の感染例1例が含まれています。また、昨年12月末に台湾旅行中に感染診断が確定した江蘇省の86歳の男性の症例は、台湾到着前に感染していた可能性が高いため、上記感染者数に含めています。
※中国国家衛生・計画生育委員会は、昨年11月以降、鳥インフルエンザA(H7N9)を乙類伝染病に分類し、個別の感染ケースを各省の衛生当局が発表することはやめ、各月中旬に各省が前月の感染者数・死亡者数を発表するという発表方法に変更しています。したがって、上記の感染者・死亡者の数字には、報道等で確認されたものも含まれています。
4.かかる状況を受けて、在留邦人の方におかれては、以下の諸点にご注意願います。
(1)本年に入り、感染の発生の地域、頻度に拡大傾向が見られます。今後の感染動向に十分に注意して下さい。
(2)発熱、咳などの呼吸器感染の症状が発症、特に高熱の発症や呼吸困難の症状が見られた場合は速やかに医師の診断を受けるようにお願い致します。医療機関受診の際の注意点等については、当館ホームページの「鳥インフルエンザ関連情報」ページに掲載しておりますのでご確認ください。
http://www.shanghai.cn.emb-japan.go.jp/life/toriinfuru-j.html
(3)不用意に鳥・家畜に近寄ったり触れたりせず、手洗い、うがい等を励行し、衛生管理に十分注意してください。また、十分な栄養、睡眠をとり、平素からの体調管理に気をつけてください。
(4)外出する場合には、人混みはできるだけ避け、人混みではマスクをする等の対策を心がけてください。中国内で出張、旅行等をされる場合は、現地の医療事情や感染発生状況等を確認して計画を立てるようにしてください。
(5)その他、感染地域滞在の注意事項については、「海外渡航者のための鳥及び新型インフルエンザに関するQ&A」を御参照ください。(http://www.anzen.mofa.go.jp/kaian_search/influ_qa.html)
(6)また、昨年4月26日に行われた賀来満夫東北大学大学院医学系研究科教授による講演相談会の資料を当館ホームページに掲載しております。鳥インフルエンザA(H7N9)の特徴や予防の知識などの情報が多数含まれておりますので、是非ご活用ください。
5.当館では新たな情報が得られ次第、当館ホームページ等でお知らせします。
(参考ホームページ等)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03ー3580ー3311(内線)2902
○外務省領事局政策課(海外医療情報)
電話:(代表)03ー3580ー3311(内線)2850
○外務省海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
○鳥インフルエンザに関する情報(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou02/index.html
○海外渡航者のための感染症情報(厚生労働省検疫所)http://www.forth.go.jp
○高病原性鳥インフルエンザ(国立感染症研究所感染症情報センター)
http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/index.html
○鳥インフルエンザに関する情報(農林水産省)
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/tori/index.html
○鳥インフルエンザA(H7N9)に関する世界保健機関(WHO)の情報
http://www.who.int/influenza/human_animal_interface/influenza_h7n9/en/index.html
○国際獣疫事務局(OIE)
http://www.oie.int/eng/en_index.htm