小原総領事より、これまで当地で日中交流の促進にご尽力された6名の方々に対して、感謝と慰労の意を表するために、在外公館長表彰を行わせていただきました。
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6月24日に、キモノスタイリストの冨田伸明さん、そして、6月27日には、中日文化経済交流協会会長の廣田隆一郎さんへの表彰式が行われ、7月13日には、前上海日本人学校運営委員長の小暮剛一さん、浦南病院院長の劉衛東さん、上海外国語チャンネル「中日之橋」の前首席アンカーの呉四海さん、二胡演奏家の張濱さんへの表彰式が行われました。
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冨田伸明さんと総領事 | 大学でのレクチャーの様子(当館主催事業) |
冨田伸明さんは、日本文化継承アートプロデューサーとして、着物を通じた日中文化交流に多大な貢献をされました。上海では、2013年に「桜祭りin上海2013」で着物SHOWを実施したことに始まり、総領事公邸、当館広報文化センターでの着物着付けショーや、教育機関等でのリレー講義(蘇州大学、上海華東師範大学、甘泉外国語中学校、上海市工商外国語学校、南京ふれあいの場、南京外国語学校、同済大学、上海杉達学院、復旦大学、上海外国語大学など)を多数実施され、主に当地の若年層に対する対日理解の促進、日本文化の紹介に大きく貢献されました。
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廣田隆一郎さんと総領事 | 関係者の皆様 |
廣田隆一郎さんは、1980年代から、蘇州市寒山寺の除夜の鐘つきの普及に協力を行ったほか、1995年には、北京科技大学との合作により、日中の架け橋となる留学生を育てるための中日経済技術学院を設立、2000年には、特定非営利活動法人中日文化経済交流協会を設立されました。その後、我が国政府の「草の根・人間の安全保障無償資金協力」とも連携しつつ、無錫市、宜興市及び南京市において、汚水処理事業・農業6次産業化事業を展開し、2012年には、その功績が認められ、無錫市から栄誉市民の称号を授与されるなど、中国における我が国技術の普及並びにそれを通じた対日理解の促進に大きく貢献されています。
小暮剛一さんは、2011年より上海日本人学校運営委員長に就任されましたが、それ以前より、芝浦工業大学常務理事として、「上海高等部協力大学会議」の議長となり、世界初の日本人学校高等部である上海日本人学校高等部設立に向けてご尽力されました。その後、運営委員長として、校舎増設問題、法人化問題、校車問題など様々な困難を解決すると共に、日本の大学の推薦枠の確保など、創設期という大変難しい時期の高等部はもちろん、世界最大規模の生徒数を有する上海日本人学校全体の運営のために、熱意をもって大変御尽力され、第一期及び第二期の卒業生も素晴らしい進学実績を上げられました。
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小暮剛一さんと関係者の皆様 | 劉衛東さんと関係者の皆様 |
劉衛東さんは1989年に大阪医科大学に留学され学位を修得後、中国に戻られ、1999年に上海市浦東新区にある浦南医院院長兼脳神経外科に就任されました。以後、同院の国際医療部の運営に尽力され、日本に留学経験のある医師、看護婦を集められ、医療コンサルタント、健康診断、修学旅行補助、イベント時対応、緊急搬送などの幅広い分野で、邦人が安心して医療を受けられる環境を整備されました。また日本の病院との医学的な人的交流も盛んに行うだけでなく、中国における日本人留学医学生の卒後研修も受け入れ、後進の指導にも尽力されています。
呉四海さんは、中国で唯一の日本語番組として1996年にスタートし、2014年9月まで上海テレビ外国語チャンネルで放送された長寿番組「中日之橋」の首席アンカーとして、当地の中国人の日本の社会、文化等に対する理解の促進に大きな役割を果たしてこられました。また、同番組以外でも、当地で開催された日本映画祭などの大規模な日本関連イベントの司会を担当したほか、日中友好を望む有志と共に、自ら日中民間交流イベントを企画・成功させるなど、公私ともに日中両国の国民感情や相互理解の増進のために尽力してこられました。
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呉四海さんと関係者の皆様 | 張濱さんと関係者の皆様 |
張濱さんは、2005年に特定非営利活動法人チャン・ビン二胡演奏団を結団され、結団以来十年の永きにわたり、毎年「日本・二胡のふるさと愛・地球発 桜・二胡音楽会」を開催し、2010年の上海万博では100名の日本人二胡演奏団と共に二胡の大合奏を行い、「日中友好」「世界友好」のメッセージを発信、2012年には日中国交正常化40周年記念事業「愛の和諧を世界に平和・友好二胡音楽会~愛知から二胡の故郷江蘇へ~」を、100名の日本人二胡愛好者や中国著名演奏家と共に南京で実施するなど、二胡を通じた日中の市民レベルでの交流に大きく貢献されました。
この度、在外公館長表彰を受けられた方々に対して、改めまして深い感謝の意を表するとともに、今後の益々のご発展を祈念致します。