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現代の大都市に暮らす私たちの生活の中には、「手仕事」で作られた日常用品は本当に少なくなっています。産業がこれほど発達する以前は、我々の日常用品はもちろん、すべてのものが人の手で作られていましたが、今では大量生産で機械によって生み出されたものに囲まれています。でも、昔ながらの手仕事による道具は、使いやすいデザインから生まれる実用的・機能的な美しさがありました。
日本では、今でもこのような手仕事による道具がとても評価されています。そして実際に日常のライフスタイルに活かされている例もたくさん見受けられます。
今回の「美しい東北の手仕事」の展覧会は、そんな日本の美しい手仕事による作品を集めたものです。特に東北地方のものや、民藝作家と呼ばれる日本の人間国宝の作品などを集めた画期的な展覧会です。
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浅井幸裕 浜弁当 秋田県 |
津軽張凧「金太郎と山姥」 青森県 |
この展覧会は、在上海日本国総領事館と国際交流基金、そして上海高島屋による共催展です。高島屋は歴史的に民藝との関わりが強く、今回の展覧会会場も、作品配置はもちろんのこと、会場装飾や照明なども作品と親和性があり、素晴らしいものとなりました。
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会場入口では大きなこけしがお出迎えしてくれます。 |
ひとつひとつの作品が引き立っています。 |
8月29日(金)、在上海日本国総領事小原雅博の挨拶があり、開幕式がはじまりました。その後、上野恭久・上海高島屋董事長の挨拶に続き、テープカット。華々しい開幕式となりました。
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小原総領事の挨拶 |
テープカット |
開幕式に続いて、小森智明・上海高島屋副総経理と当館領事の樋口によるトークショウ「日本の伝統とライフスタイルデザイン」が開催されました。まず樋口より民藝の全般的な解説があった後、小森さんから、高島屋と民藝の歴史と、ご自身が日常でお使いの「手仕事」による日用品の紹介がありました。曲げわっぱの弁当箱、信楽焼の土鍋、輪島塗の片口など、どれもとても美しいものでした。小森さんは、この日のトークショウのために、新宿高島屋でお着物をそろえられました。とてもお似合いになっていました。
観客の皆さんも、大変興味深く話に耳を傾けていらっしゃいました。
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曲げわっぱの弁当箱 インスタントの食品は入れない!とのこだわりが。 |
輪島塗の片口 日本酒をこれに入れて一杯!たまりません。。。。 |
次に、福島県上海事務所により福島県の観光PRビデオを上映しました。白虎隊や温泉、グルメの画面に皆さん楽しそうでした。
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勇壮な会津祭りの様子 |
桜に包まれた鶴ヶ城 |
この後、展示品のうち、曲げわっぱ、花巻人形、鳴子こけし、そして民藝作家の濱田庄司、芹沢銈介、河井寛次郎の作品を解説しました。この展覧会は9月16日(火)まで、上海高島屋7階で開催されています。是非ご覧下さい。
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