12月6日(金)、上海理工大学の日本文化交流中心において、日本文化講座として、「稲田美織先生によるカメラ教室」を開催しました。
カメラは、中国においてもとても身近な存在です。愛好家も大変多く、撮影するのも撮られるのも大好き、という方も多いはず。でも、なかなか思ったようにいい写真が撮れない。。。。という人もいらっしゃると思います。
そこで、この度、上海理工大学の招へいで上海にいらっしゃった日本人カメラマンの稲田美織先生に、我々の悩みを解決していただこう!と「カメラ教室」を開催しました。
稲田美織先生。作品を前に
稲田美織先生は、多摩美術大学を卒業後、美術の教員を経て、ニューヨークへ渡り、そこでのカメラワークが大変評価され、数々の賞を受賞されています。
※ニコン株式会社HPより
http://www.nikon.co.jp/channel/webgallery/07/200710inata_miori/
各国の聖地を撮影した後、日本の伊勢神宮の式年遷宮を8年に渡り撮影し続けています。
また、昨年は、日中国交正常化40周年の正式行事として、上海と蘇州で、「水」をテーマにした写真展を開催し、大成功をおさめています。
稲田先生の作品
そんな高名な先生に教室を依頼するなんて、実現不可能と思っていたのですが、上海理工大学の何先生はじめ、水プロジェクトを支えてくれた方々のお力添えがあり、この日を迎えることができました
作品を解説する稲田先生
今回は、まず、稲田先生のカメラワークである「水」をテーマにした展示、そして伊勢神宮の展示を参加者に見学してもらい、稲田先生自ら作品の解説をしていただきました。
雲南省の長江の源流の写真や、伊勢神宮のめったに見られない雪景色など、何を撮りたいのか、という明確な意志が感じられる写真の数々に、参加者はとても熱心に見入っていました。
その後、稲田先生に、参加者から事前にいただいた作品を一点一点講評していただきました。
そのレベルの高さには、稲田先生も舌を巻くほどでした。
みなさんの写真に対する情熱は並々ならぬものがあり、この教室のために、何百枚も撮影をした人もいらっしゃいました
。
講演の様子:参加者は熱心に聞き入ってます
稲田先生は、「重要なのは構図」とおっしゃいます。「どういった構図で、何をどう撮りたいのかを明確に持てば、普通の一枚が特別な一枚になり得る。」例えばこの一枚。階段に人がいなければただの観光写真になってしまう。でも、ここに傘をさした人がいて、色の調和と構図がしっかりとできている。それによって芸術的な写真になり得る、と。
なるほど、うん、うん、と、参加者は納得の表情。
最後に、参加した学生の中から3名、稲田先生が特にいいな、と感じた写真の撮影者に、ニコン株式会社様よりご提供いただいたカメラバッグを差し上げました。学生たちも大喜びでした!
ニコン株式会社からのプレゼント
放課後は、カメラ愛好者たちの意見交換や稲田先生にサインを求める方など、和気藹々の様子でした。
今後も当館では、日本の文化を紹介するイベントを企画していきます。是非ご期待ください!