
在上海日本国総領事館では、平成25年度(2013年度)草の根・人間の安全保障無償資金協力として、安徽省六安市金安区施橋鎮草皮塘村の農業設備総合整備に関するプロジェクトを実施しました。この度、本プロジェクトが完成し、竣工式を実施しましたのでお知らせします。(写真は整備した道路と記念碑)
1 事業内容
件 名:「安徽省六安市金安区施橋鎮草皮塘総合整備計画」
被供与団体:安徽省六安市金安区人民政府
(署名者:鄭武軍・六安市金安区副区長(汪竜照・区長の代理))
署名日:平成26年(2014年)3月25日
供与金額:115,479米ドル(715,750.39人民元)
概要:
サイト地の草皮塘村は、稲作用水路の下流地域にあり、灌漑に必要なインフラが特に脆弱であった。水路は1970年代に建造され、流水、漏れ水、水詰まりが深刻なため、当初の灌漑機能を発揮できない状態になっていた。加えてこれに付随する村道は、付近の小学校への通学路としても利用されているが、損傷が深刻であった。
そこで、本計画は、灌漑施設の機能を回復させ、農民の収入増加を図ることによって、村民の生活条件を改善するため、水路の泥除去及びセメント強化(2,000m)、未舗装村道のコンクリート舗装(800m)、水路の泥除去及び拡張(6,000m)、貯水池の拡張 (2箇所) を総合的に整備したものである。
2 竣工式
平成27年(2015年)5月28日(木)、地元政府関係者及び当館岡田首席領事らが出席し、竣工式が行われました。
岡田首席領事は、「昨年11月のAPECや本年4月のバンドン会議60周年行事で日中首脳会談が実現し、今月は約3,000人の訪中団を引き連れて北京を訪問した二階俊博・自由民主党総務会長と習近平国家主席との面会も実現した。当館としても、中国との間で様々な交流を深め、日本と中国の国民が心と心のつながりを深めていくことができるよう、より一層努力していく。草の根・人間の安全保障無償資金協力は、そのような交流を象徴する一つの形であり、日本の人々の気持ちを中国の人々に伝えるプロジェクトである。本日こうして日中草の根協力がまたひとつ実を結んだことを大変うれしく思う。」と挨拶しました。
また、陳宜安・施橋鎮党委書記からは、「本プロジェクトによって生産量を高めることができました。日中人民の友好を推進することができました。」と、徐京・金安区副区長からは、「プロジェクトの完成により、草皮塘村の農業生産条件と村民の生活環境を大きく改善することができました。我が区が基礎施設の建設計画を進める過程において、日本国の無償援助を頂き、非常にありがたく思います。」との挨拶がありました。
竣工式とあわせて行った現地視察では、「プロジェクト実施前は、水路に漏水や水詰まりが発生する等して十分な灌漑機能を発揮できておらず、荒れ果てた土地となっていたが、プロジェクト実施後は再び耕作可能な農地となった。」という説明があり、本草の根プロジェクトの意義が確認できました。実際、現場では、稲、菜種、小麦等の作物を栽培する農家の方々の姿が見受けられました。
3 現地写真
①事業実施前
未整備の水路 |
未舗装の道路 |
荒れた貯水池 |
②事業実施後
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整備した水路 |
舗装した道路 |
整備した貯水池 |
祝辞を述べる岡田首席領事 |
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草の根事業によることを示す 記念碑(表) |
草の根事業によることを示す 記念碑(裏) |