
在上海日本国総領事館では、平成24年度(2012年度)草の根・人間の安全保障無償資金協力として、浙江省衢州市開化県塘塢郷にある敬老院(老人ホーム)の建て替えに関するプロジェクトを実施しました。この度、本プロジェクトが完成し、竣工式を実施しましたのでお知らせします。(写真は整備した敬老院)
1 事業内容
件 名:「浙江省衢州市開化県塘塢郷老人福祉環境改善計画」
被供与団体:浙江省開化県人民政府(署名者:趙虹・開化県人民政府副県長)
署名日:平成25年(2013年)3月28日
供与金額:103,355米ドル(640,501.27人民元)
概要:
開化県塘塢郷敬老院は、1970年代に建設された木造レンガ造りの建物であり長年使用してきたため老朽化が進み、屋根から雨が浸水して木造部分が腐敗し、壁には多数亀裂が入り全体が傾斜しており、危険家屋に指定されていた。
そこで、浙江省開化県塘塢郷において、介護・福祉環境を改善するため、現有の敬老院を取り壊し、跡地に浴室・洗面所・活動所・事務室等の必要な機能を備えた46人の老人が入居可能な敬老院を新たに建設することとした。
本計画では、このうち、3階建て(636.5平米)の敬老院1棟の建設について援助を行った。(工事は1号楼と2号楼に分かれており、本計画はそのうち1号楼の建設を援助したもの。)
2 竣工式
平成27年(2015年)5月15日(金)、地元政府関係者及び当館後白領事らが出席し、竣工式が行われました。
後白領事は、「今回のプロジェクトが日中両国民の深い友情の証になると信じています。今回整備された敬老院を利用される皆さんにも、是非、日中友好の一端を担っていただければ幸いです。」と挨拶しました。また、李華蓉・開化県委常委宣伝部長からは、「塘塢郷は開化県の東北部に位置し、発展が遅れている県です。元の敬老院は1976年に建てられ危険建物になっていました。ベッド数も足りませんでした。日本から103,355ドルの援助金を頂き,順調に本プロジェクトを実施することができました。ご援助に感謝申し上げます。」との挨拶がありました。
また、竣工式とあわせて行った現地調査では、余書義・塘塢郷敬老院院長から、本敬老院が日本による援助は周辺住民が皆知っている事実であるという説明があり、改めて深い謝意が示されました。また、入居者からは、生活が快適であるという生の声が聞かれ、本草の根プロジェクトの意義が確認できました。
3 現地写真
①事業実施前
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敬老院の入り口 |
工事現場 |
②事業実施後
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完成した敬老院 (向かって左奥が本計画で援助した1号楼) |
草の根事業によることを示す記念碑 |
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祝辞を述べる後白領事 |
敬老院の一室 |