2017年:東日本大震災 片山総領事メッセージ
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東日本大震災を、忘れることは出来ません。
6年前の今日、2011年3月11日、当時ブリュッセルで勤務していた私は、テレビで東北地方が津波に襲われる様をリアルタイムで見ました。その時の映像は息をのむようなショックと共に、今でも脳裏に焼き付いています。
地震発生後、中国政府及び国民の皆様から直ちに深いお見舞いの気持ちが届けられました。震災の3日後には、15名の中国緊急援助隊が派遣され岩手県大船渡で活動を始めて頂きました。中国政府からは、計3,000万元分に上る緊急支援物資が提供され、中国の各団体や個人の皆様からも多くの義援金をいただきました。皆様の温かく、心強いご支援に対し、改めて感謝と敬意を表したいと存じます。
みなさまに知っていただきたいことは、今、東北地方が力強く復興しているということです。例えば、避難者数はピーク時の47万人から12.3万人に減少し、津波によって生じた大量のがれきは岩手県・宮城県では既に100%が撤去され、福島県でも97%が撤去されています。学校・医療施設については全体の96%以上が復旧し、被災3県の水産加工場は88%が営業を再開し、地域社会・地域産業は着実に回復しています。まだ仮設住居での生活を余儀なくされている方々も多くいらっしゃいますが、がれき処理、インフラ整備、地場産業の回復は確実に進んでいます。
こうしたイベントや東北地方関係者の皆様のご努力によって、中国から東北地方への旅行者の数は着実に増加しております。当館が発給している東北三県マルチビザも、2016年は計約7600件と2015年の2倍以上に増加しました。これは観光査証全体の伸び1.15倍と比較しても大きな伸びです。当地にてみなさまが東北地方に対して温かい気持ちを持ってくれていることを感じます。
ここで改めてみなさまに強調したいのは、福島県を含む東北地方の大部分、そして日本は安全だということです。本年1月末、東京電力が行った福島第一原子力発電所2号機の原子炉格納容器の内部調査の結果が公表されました。この調査は廃炉に向けた作業の一環として格納容器の内部状況を確認したものであり、外部への放射線物質の影響はなく、格納容器の内部において新たな現象が発生したものではありません。しかし、当地では、ミスリーディングな報道や誤った噂がインターネットを中心に広がりました。また、当地旅行会社に対して日本への旅行を予定している方から関連の問合せが多いことも分かりました。
こうした状況を踏まえ、当館ではいち早く正確な情報発信を行うべきと考え、関係省庁と共にQ&Aを発信しました。その反響は大きく、当館微信は約6万2千件もの閲覧があり、「この説明を信じます、ありがとう。」や「会津若松の温泉に安心して入ることができます。」といったコメントも寄せられました。 日本の大気中の放射線量は依然として全く問題のないレベルです。具体的に2月9日乃至2月10日の大気中の放射線量を一時間あたりのマイクロシーベルトで申し上げると、福島県福島市は0.12、ロンドンは0.11、福島県会津若松市は0.08、北京は0.07、東京は0.03となっており、福島県会津若松市はロンドンより、東京は北京より良い状況です。したがって、みなさまには安心して日本、そして東北地方に旅行に来ていただければと思います。
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以上
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