6月8日及び10日、上海市衛生局はホームページ上で、上海市において11~13例目の新型インフルエンザ感染例が確認された旨発表しました。
(1)第11例目の感染確定例
感染が確認されたのは、47歳女性のアメリカ国籍華人で、6月6日にCO087便でアメリカから上海に到着しました。
この患者は、入国時の検温では問題ありませんでしたが、上海市における第10例目の新型インフルエンザ確定病例の患者と同機に搭乗し、3列前の席だったため、集中医学観察となっていました。7日夜、この患者は体温が37.6度あり、新型インフルエンザの可能性が排除できないとされました。8日午前、上海市疾病予防コントロールセンターにて行われた検査が陽性となり、更に患者の臨床状況等を総合した結果、新型インフルエンザ(H1N1)の確定病例と診断されたとのことです。
この患者の濃厚接触者は全員集中医学観察下に置かれています。
(2)第12例目の感染確定例
感染が確認されたのは、14歳の中国籍男性で、6月7日にUA857便でアメリカから上海に到着しました。
9日、この患者は、鼻水、鼻づまりの症状があり、上海市内の病院に行き、診察を受けたところ体温が37.5度あったため、新型インフルエンザの可能性が排除できないとされました。10日、上海市疾病予防コントロールセンターにて行われた検査が陽性となったため、新型インフルエンザ(H1N1)の確定病例と診断されたとのことです。
この患者の濃厚接触者12名は全員集中医学観察下に置かれています。
(3)第13例目の感染確定例
感染が確認されたのは、17歳の中国籍女性で、6月9日にUA857便でアメリカから上海に到着しました。
この患者は、入国時の検温で体温が37.3度あり、喉の痛みなどの自覚症状があるとのことだったため、上海市内の伝染病病院で隔離治療となり、新型インフルエンザの可能性が排除できないとされていました。10日、上海市疾病予防コントロールセンターにて行われた検査が陽性となり、新型インフルエンザ(H1N1)の確定病例と診断されたとのことです。
現在、上海市の衛生部門は、この患者の濃厚接触者を捜索中です。
2.中国での感染状況
6月10日現在、中国(香港を除く)の感染確定者は計111名(うち中国国内での2次感染例は14名)となりました。内訳は、山西省1名、河南省1名、天津市1名、浙江省2名、湖南省2名、山東省3名、湖北省4名、四川省10名、上海市13名、福建省18名、北京市29名、広東省27名です。
新型インフルエンザに関連して、中国政府は厳格な水際対策を実施していますが、在留邦人の皆様方におかれては引き続き中国国内の状況に関する関連の情報に注意しつつ、冷静に対応し、手洗い、うがいの励行、及び人混みに入る場合のマスクの着用等の感染防止対策の一層の徹底をお勧めします。
(問い合わせ先)
○外務省新型インフルエンザ相談窓口(海外への渡航関連)
電話:(代表)03-5501-8000
(内線)4101、4102
○外務省海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp/
(携帯版):http://www.anzen.mofa.go.jp/i/
(関連ホームページ)
○厚生労働省ホームページ(新型インフルエンザ対策関連情報)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html
国立感染症研究所感染症情報センターホームページ
(新型インフルエンザ(ブタ由来インフルエンザH1N1)
http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html
○世界保健機関(WHO)ホームページ(新型インフルエンザ関連)
http://www.who.int/csr/disease/swineflu/en/(英語)
○CDC(米国疾病予防対策センター)
http://www.cdc.gov/h1n1flu/(英語)
○農林水産省ホームページ(新型インフルエンザ関連情報)
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/buta.html