6月5日及び7日、上海市衛生局はホームページ上で、上海市において8~10例目の新型インフルエンザ感染例が確認された旨発表しました。
(1)第8例目の感染確定例
感染が確認されたのは、18歳の中国籍女性で、6月4日にCO087便でアメリカから上海に到着しました。4日夜、この患者は発熱、咳等の自覚症状があったため、新華医院にて診察を受けたところ、体温が38.5度あり、新型インフルエンザの可能性が排除できないとされました。5日早朝、上海市疾病予防コントロールセンターにて行われた検査が陽性となり、更に患者の臨床状況等を総合した結果、新型インフルエンザ(H1N1)の確定病例と診断されました。
現在、同患者は指定病院である上海市公共衛生中心に移送されて治療が続けられています。また、この患者と密接な接触のあった31名は、集中医学観察又は自宅での医学観察下にあるとのことです。
(2)第9例目の感染確定例
感染が確認されたのは、47歳の中国籍女性で、6月4日にCO087便でアメリカから上海に到着しました。機内で隣に座っていたこの患者の実娘が新型インフルエンザの確定病例(上海市における第8例目)となったため、自宅での医学観察となっていました。6日午前、この患者は、定例検査の検温で体温が37.6度となったため、上海市内の感染症病院に運ばれ隔離治療となりました。6日夜、上海市疾病予防コントロールセンターにて行われた検査が陽性となり、更に患者の臨床状況等を総合した結果、新型インフルエンザ(H1N1)の確定病例と診断されました。
現在、この患者は指定病院である上海市公共衛生中心に移送されて治療が続けられており、病状は安定しているとのことです。また、この患者と密接な接触のあったのは2名の家族で、現在、自宅での医学観察下にあり、健康状態は良好とのことです。
(3)第10例目の感染確定例
感染が確認されたのは、上海の大学で留学中の24歳のフランス籍男性で、6月6日、CO087便でアメリカから上海に到着しました。この患者は、空港での検疫時に体温が38.5度あり、発熱、咳等の症状があると述べたことから、上海市内の感染症病院に運ばれ隔離治療となりました。7日朝、上海市疾病予防コントロールセンターにて行われた検査が陽性となり、更に患者の臨床状況等を総合した結果、新型インフルエンザ(H1N1)の確定病例と診断されました。
現在、この患者は指定病院である上海市公共衛生中心に移送されて治療が続けられており、病状は安定しているとのことです。上海市の衛生部門は、同機内での濃厚接触者を捜索中です。
2.中国での感染状況
6月7日現在、中国(香港を除く)の感染確定者は計80名となりました。内訳は、四川省4名、山東省1名、浙江省2名、湖北省3名 、湖南省1名 、山西省1名、河南省1名、福建省15名、上海市10名、北京市19名、広東省23名です。
新型インフルエンザに関連して、中国政府は厳格な水際対策を実施していますが、在留邦人の皆様方におかれては引き続き中国国内の状況に関する関連の情報に注意しつつ、冷静に対応し、手洗い、うがいの励行、及び人混みに入る場合のマスクの着用等の感染防止対策の一層の徹底をお勧めします。
(問い合わせ先)
○外務省新型インフルエンザ相談窓口(海外への渡航関連)
電話:(代表)03-5501-8000
(内線)4101、4102
○外務省海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp/
(携帯版):http://www.anzen.mofa.go.jp/i/
(関連ホームページ)
○厚生労働省ホームページ(新型インフルエンザ対策関連情報)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html
国立感染症研究所感染症情報センターホームページ
(新型インフルエンザ(ブタ由来インフルエンザH1N1)
http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html
○世界保健機関(WHO)ホームページ(新型インフルエンザ関連)
http://www.who.int/csr/disease/swineflu/en/(英語)
○CDC(米国疾病予防対策センター)
http://www.cdc.gov/h1n1flu/(英語)
○農林水産省ホームページ(新型インフルエンザ関連情報)
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/buta.html