5月28日及び29日、中国衛生部は、上海市において新たに3例の新型インフルエンザへ感染事例が確認された旨公表しました。上海市における新型インフルエンザへの感染事例は、合わせて4例となりました。
(1)上海市における第2例目の確定感染例(5月28日感染確認)
感染が確認されたのは、アメリカの大学で留学中だった26歳の中国籍女性で、5月23日にAA289便でシカゴから上海に到着しました。26日、発熱、悪寒、膝の痛みなどの症状のため、上海市内の病院で診察を受け、その後、上海市疾病予防コントロールセンター及び専門家グループにより疑い例と診断され、28日、感染が確認されました。
現在、患者の病状は安定しているとのことです。
(2)上海市における第3例目の確定感染例(5月29日感染確認)
感染が確認されたのは、オーストラリアの大学で留学中だった22歳の中国籍男性です。5月23日にCA178便で上海に到着し、同機に搭乗していた発熱患者(本患者は上海市の第1例目の新型インフルエンザ確定病例となりました)の3列前の席だったため、医学観察を受けていたものです。
27日夕方、医学観察の定例検査で体温が37.7度だったため、浦東新区の感染症病院に移送されて隔離治療となりました。28日朝、上海市疾病予防コントロールセンターが検査したところ、本患者の新型インフルエンザウィルス核酸が陽性となり、伝染病学検査や専門家の診断を経て疑い例と診断され、29日に感染が確認されました。
現在、同患者の体温は36.3度まで下がり、病状は安定しているとのことです。
(3)上海市における第4例目の確定感染例(5月29日感染確認)
感染が確認されたのは、中国国際航空の客室乗務員で、33歳の中国籍女性です。同患者は、5月23日にCA178便で上海に到着し、サービスをしていた機内に発熱患者(本患者は上海市の第1例目の新型インフルエンザ確定病例となりました)がいたため、医学観察を受けていたものです。
28日朝、同患者は医学観察の定例検査で体温が37.3度であったため、浦東新区の感染症病院に移送されて隔離治療となりました。28日夜、上海市疾病予防コントロールセンターが検査したところ、本患者の新型インフルエンザウィルス核酸が陽性となり、伝染病学検査や専門家の診断を経て疑い例と診断され、29日に感染が確認されました。
本患者によると、5月16日にメルボルンに到着した後、6日間を現地で過ごし、23日に上海に戻るフライト中はマスクをせずに確定病例者に対してサービスを行ったとのことです。
2.中国国内初の2次感染例の発生
5月29日現在、中国(香港を除く)の感染確定者は計21名となりました。内訳は、四川省1名、山東省1名、浙江省1名、湖南省1名 、福建省2名、上海市4名、北京市5名、広東省6名です。
このうち、広東省の1例は、中国国内初の2次感染例です。事例の詳細については、広州総領事館HPをご覧下さい。
新型インフルエンザに関連して、中国政府は厳格な水際対策を実施していますが、在留邦人の皆様方におかれては引き続き中国国内の状況に関する関連の情報に注意しつつ、冷静に対応し、手洗い、うがいの励行、及び人混みに入る場合のマスクの着用等の感染防止対策の一層の徹底をお勧めします。
(問い合わせ先)
○外務省新型インフルエンザ相談窓口(海外への渡航関連)
電話:(代表)03-5501-8000
(内線)4101、4102
○外務省海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp/
(携帯版):http://www.anzen.mofa.go.jp/i/
(関連ホームページ)
○厚生労働省ホームページ(新型インフルエンザ対策関連情報)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html
国立感染症研究所感染症情報センターホームページ
(新型インフルエンザ(ブタ由来インフルエンザH1N1)
http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html
○世界保健機関(WHO)ホームページ(新型インフルエンザ関連)
http://www.who.int/csr/disease/swineflu/en/(英語)
○CDC(米国疾病予防対策センター)
http://www.cdc.gov/h1n1flu/(英語)
○農林水産省ホームページ(新型インフルエンザ関連情報)
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/buta.html