1.当館管轄区域内での手足口病発生状況等について
(1)上海市(上海市HP)
(イ)散発的発生のみで大流行はしていません。5日現在、手足口病発生件数は計1,988件となっています。また、集団感性例及び重篤、死亡例はありません。
(ロ)なお、最近3年の報告データでは、上海市での手足口病は晩春から初夏がピークとなっています。
(2)江蘇省(同省衛生庁HP)
(イ)今年1月から5月4日現在までの省内の感染件数は計582件で、うち3名が現在発病中ですが、死亡、集団感染例はありません。
(ロ)上記感染症患者のうち、1件が江蘇省丹陽市、残りの2件が安徽省から江蘇省に入った児童で、このうちの1名が重篤です。
(3)浙江省(同省衛生庁HP)
(イ)今年1月から5月3日までの省内の感染件数は計1,198件で、1件の死亡例がありますが、集団感染例はありません。
(ロ)なお、同省疾病予防中心の統計では、05年、06年及び07年の手足口病の症例数はそれぞれ101件、793件及び1,607件となっています。
(4)安徽省(同省衛生庁HP)
(イ)今年1月から5月3日までの省内の感染件数は計5,151件で、36名が重篤、9名が危篤です。
(ロ)なお、手足口病が大流行している同省阜陽市では、今年1月から5月3日までの間、計3,736件発生し、22名が死亡しています。
(5)江西省(同省衛生庁HP)
(イ)今年1月から5月4日までの検査で確定した手足口病は計21件で、うち10件がEV71型(現在流行している病原型)感染ですが、重篤、死亡及び集団感染例はありません。
(ロ)同省疾病予防中心の統計によると、同省の手足口病発生件数は昨年と同程度となっています。
2.手足口病の症状とその予防策
(1)この病気にかかるのは、主に幼児で、その症状は発熱、手・足・口に水疱が見られます。
(2)病原として、エンテロウィルス(EV71)が特定されています。
(3)潜伏期は3-4日で、感染経路は経口、飛沫、接触ですが、症状が消失した後も3-4週間は排便中にウィルスが排泄されるため、注意が必要とされます。
(4)予防策としては、排泄物に対する注意と手洗いの励行が重要です。
(5)感染のピークは晩春から初夏になっています。引き続きご注意願います。
以上