1.新華ネット上海チャンネル10月9日の報道によりますと、上海市南匯区在住の男性が10月3日に塩漬けのフグ干しを食べた後に唇と舌と指の痺れが発生し、病院に運ばれましたがフグ中毒で亡くなった、とのことです。
フグ食品の製造・販売は上海では禁止されていますが、農業貿易市場などでは塩漬けのフグ干しなどを売っている所もあります。上海市食品医薬品監督管理局の発表によりますと、最近の検査では、15カ所で100キログラムのフグ製品が押収されています。
2.フグ中毒は、テトロドトキシンという神経毒によって引き起こされます。非常に強力な毒素で、致死量は2mgと極微量です。この毒素は、加熱調理などでは分解されることはありません。
重症例では、摂取後30~40分で症状が出てきます。症状は知覚麻痺・運動麻痺から、重症になるにつれて呼吸困難、血圧低下、意識混濁となり呼吸停止します。
当地ではフグは食べないことが最大の防衛策ですが、万一魚を食べて上記のような症状が見られた場合は、直ちに大病院で診察を受けるようにしてください。
フグ毒は10時間前後で解毒・排出されますが、重症例ではその後も十分な観察が必要です。