総領事館の活動
令和2年8月25日
【活動報告2020年上半期】
【6月の活動】
江蘇省及び浙江省出張
磯俣大使は、6月18日に江蘇省常州市、6月29日に浙江省平湖市に出張し、現地の日系企業関係者との間で、目下の事業環境、日中間の人的往来に係る制限による事業への影響等について意見交換を行いました。
各企業からは、技術者の出張ができないため、設備の拡張や新商品の開発に影響がある等の意見が多く聞かれました。
また、一部の企業関係者からは、国内の「巣ごもり」需要により、中国人の日本食に対する興味も一層高まっているとの声も聞かれました。
当館及び日系企業によるイベント開催
6月16日に、当館多目的ホールにおいて日本企業の理念や製品の優位性を当地中国人に紹介するイベントを開催しました。日系企業数社の協力を得て、創業約百年を誇る日本企業の企業理念、日本の高性能・高品質の製品や日本の食をテーマとする講演を実施したり、製品や日本食の体験ブースを設置したりしました。
当日は新型コロナ対策として少人数の限定招待とし、来館時の体温チェック、マスクの配布・着用、座席間隔を通常より広げて設置するなどの対策を実施しました。また、イベントの様子を写真及び動画にて撮影し、後日当館SNS(微信・微博)上に掲載して広報展開するなど、オフラインとオンラインを積極的に組み合わせたイベントとしました。
WWC優勝フェア「日本と和食文化を愉しむ夕べ」
6月15日、上海市内の和食レストラン(Sun with AQUA)において開催された「日本と和食文化を愉しむ夕べ」に磯俣大使が出席しました。日中双方の社会が新型コロナウイルスからの回復を目指していくなかで、改めて日本料理及び日本文化の魅力を掘り起こし、関係者が元気を出して取り組んでいくことを呼びかける催しでした。磯俣大使からは、日中交流の最前線ともいえる華東地域が率先して各種の交流活動を推進し、2021年の東京オリンピック、2022年の北京冬季オリンピックや日中国交正常化50周年といった節目のイベントも念頭に置いて国民交流の強化につなげていくこと、関連業界が連携して上海で機運を盛り上げていくこと等を呼びかけました。


第10回国際伝統芸術招待展開幕式
6月11日、上海芸術品博物館で開催された第10回国際伝統芸術招待展開幕式に磯俣大使が出席し、祝辞を述べました。新型コロナウイルス感染症の影響で、一部の展示品は海外から輸送できずオンラインでの公開となった他、例年開幕式に出席していた工芸品作家たちの参加はありませんでしたが、展覧会そのものは例年と同様の時期に開催されました。
今回の招待展において日本からは愛知県、石川県、長崎県の3県からの出品があり、外国からの出品中、最も多い出品となりました。常態化する感染症対策の制約下においても、このようなイベントを通じての国際文化交流の進展、深化を期待しています。


【5月の活動】
張国恩書画作品展・寄贈式・シンポジウム
5月30日、上海市在住の書画家で、清朝末期から民国時代にかけての書画・篆刻の大家である呉昌碩を創始者とする「呉門書画」第4代継承者の張国恩氏が、新型コロナウイルス感染症との戦いの中で日本の市民が中国に向けて示してくれた友情に応えるべく、書画作品50点を制作しましたが、それらの一般公開を記念した開幕式が開催され、当館から福田経済部長が出席しました。これら作品は、展示終了(6月9日)後、大阪での展示も予定されています。展示終了後、上海市の友好都市(大阪府、長崎県、大阪市、横浜市)等に贈呈される予定です。


上海馬橋人口知能創新試験区日本企業向け投資誘致説明会
5月22日午前、閔行区の養雲アマン酒店にて上海馬橋人口知能創新試験区日本企業向け投資誘致説明会が開催され、閔行区より呉斌副区長、当館より福田経済部長が出席しました。
説明会に先立ち、同試験区を代表する企業である達闥科技(クラウドマインズ)の見学会もアレンジされました。説明会では、双方来賓による挨拶に続き、上海馬橋人工知能創新試験区建設発展有限公司の史宏超董事長による基調講演が行われました。


江蘇省蘇州市相城高新区黄橋街道投資説明会及び中日先進産業合作推進会
5月20日午後、上海虹橋商務区にある「上海相城ビル」にて江蘇省蘇州市相城高新区黄橋街道投資説明会及び中日先進産業合作推進会が開催され、相城区より顧海東書記、当館より福田経済部長が出席しました。
相城区は日系企業の誘致に積極的に取り組んでおり、特にスマート製造業における日中間の地方協力のモデル地区として成長していくことを望んでいます。


上海社会科学院訪問
5月13日、高齢化・介護分野における今後の日中協力の可能性につき意見交換すべく磯俣大使が上海社会科学院を訪問し、張道根・同院長と面会しました。
張院長より高齢化・介護分野に関しては、中国としては引き続きに日本に学ぶところが多く、両国の発展に資すると考える等の発言がありました。また、高齢化・介護分野に加えグローバル・サプライ・チェーン、都市管理、国際関係といった分野で当館との意見交換を進めることについても前向きな発言がありました。
張院長との面会後、左学金・元副院長他より中国の介護政策の現状と課題について説明を受けました。日本が培った経験や技術を中国の高齢化社会対策に役立てるべく、ソフト、ハード、人材育成等の観点から日中協力の課題と展望について意見交換を行いました。
高齢化社会対策は日中両国が抱える共通かつ重要な課題であり、今後も日中双方の様々な関係者と協力・連携して取り組んで参ります。


【1月の活動】
上海留日同学会新年会
1月11日、磯俣大使は上海欧美同学会留日分会(通称:上海留日同学会)主催の新年会に出席し祝辞を述べました。上海留日同学会は、日本留学経験者の交流と日中友好親善への貢献を目的とした組織であり、同学会としての各種活動に加え、会員の多くが経済、文化、教育等様々な分野で、日中の架け橋として活躍されています。本年も、日中の民間交流をリードする存在として活動の更なる活発化を期待しています。


蘇州ジャパンブランド
1月11日から1月12日にかけて、AEONモール蘇州園区湖東1階中央広場にて,日本の食、文化、観光の魅力等を発信するイベント「蘇州ジャパンブランド」が開催されました。当館は会場に設けられたステージにおいて、在外公館文化事業(空手、着物着付け、茶道、阿波踊り)を実施しました。ファミリー層が中心に集まっており、これまでに日本に行ったことがない方が半数以上を占める中、日本文化をPRすることができました。また、同イベントにおいては、JNTO上海事務所、日系企業等がブース出展をしており、オールジャパンで日本の魅力を発信しました。



相互交流人口拡大に向けた上海市内ツアー
1月9日から1月10日にかけて、日中間の相互交流人口拡大(主に日本から中国へのアウトバウンド)及び上海への教育旅行の誘致促進に向けて、上海市文化旅遊局アレンジのもと、日系旅行社を対象とした上海市内ツアーが実施され,日系旅行社6社が参加しました。本ツアーでは上海の伝統的な観光スポットではなく、比較的新しい観光スポットを回りました。当館としては、日中双方向の交流人口の拡大に向けて、日本側関係者の声が上海市文化旅遊局に届くよう、コミュニケーションを強化していきます。



浙江省迎春レセプション
1月6日、磯俣大使は浙江省人民政府主催迎春レセプションに出席しました。レセプション開幕前に同省の朱従玖副省長と懇談を行い、貿易・文化など幅広い分野で浙江省との交流を更に強化し、日中関係を新たな段階に押し上げて行くことを確認しました。また、朱副省長から、昨年11月に中国国際貿易促進委員会浙江省分会(浙江省貿促会)と静岡県国際経済振興会との間で締結された友好協力覚書を例に挙げつつ、日本との経済協力を今後一層強化していきたいとの意向が示されました。

