総領事館の活動

令和2年8月25日
【活動報告201912月】
 

上海外国語大学における講義
  12月24日,上海外国語大学松江キャンパスにて「『日中新時代』の協力と交流」というテーマで,日本文化経済学院所属の学生及び国際関係専攻の学生約60名を対象に講義を行い,今後の日中間の協力,交流に向けての関心の喚起を行いました。
  講義では華東地区と日本の関係,新時代の日中関係に向けての協力のあり方等について紹介し,両国の未来を担う若い世代の間でコンテンツ,音楽などの交流についても提起しました。
  質疑応答では学生から,中国に対する日本人の好感度を向上させる方途,人工知能やビッグデータでの日中協力の現状,上海在住の日本人と上海住民との交流促進等についての質問やコメントがありました。
  当館では引き続き,こうした中国の若者との交流を積極的に行ってまいります。

小丸交通財団スピーチコンテスト
 12月21日,上海交通大学松江キャンパスにおいて,公益財団法人小丸交通財団,広島大学,上海外国語大学の共催で第6回日本語作文スピーチコンテストが開催されました。本スピーチコンテストは,交通事故抑制を目的とする公益財団法人小丸交通財団が広島大学及び上海外国語大学と共に開催するもので,今年で6回目となりました。「交通」をテーマとした作文は,交通マナーの問題や交通サービス発展に伴う新たな課題等,学生の目から見た率直な意見が反映されていました。日本語レベル,作文の質とも高いものでした。

OCEAN交流会
  12月19日及び25日,上海環球金融中心にて行われているプロジェクションマッピング展示「OCEAN BY NAKED如海・空間」に上海交通大学設計学院の学生を招き,展示作業の舞台裏を紹介するとともに,スタッフとの意見交換を実施しました。設計学院は2017年に創立され,学生の多くは今後クリエイティブ分野で活躍していくことが期待されています。今回の交流会は,早い段階からこの領域における日本とのコラボレーションの可能性と魅力について意識してもらうこと,日系企業側もこれら人材にアプローチしやすくすることを目的としたものです。

上海市商務委員会訪問
  12月19日,磯俣大使は,上海日本商工クラブの小川理事長及びJETRO上海の小栗所長とともに上海市商務委員会の華源主任を訪問しました。訪問では,上海日本商工クラブが作成し,当館,同クラブ及びJETRO上海の連名で上海市政府に提出した「ビジネス環境改善に関する建議書」について,意見交換をするとともに,同建議書において提起した課題解決するための取組について意見交換しました。
  同建議書は例年提出しているものの,建議書をテーマとしての商務委員会主任との会見は今回が初めてでした。華源主任からは,上海市政府として同建議書を非常に重視している旨発言があり,同建議書への現在の対応状況について説明がありました。
  また,具体的な取組として,今後,上海市政府の各部門と日本企業が事業環境改善に向けて意見交換及び具体的な方策を議論する定期会合を開催していくことについても意見交換を行いました。
  こうした取り組みにより,日本企業のビジネス環境の改善が一層進むことを期待しています。

東山魁夷展開幕式
  12月16日,磯俣大使は,上海博物館において開催された律宗総本山唐招提寺,上海博物館,東山魁夷記念一般財団法人,日本経済新聞社共催の「滄海之虹 唐招提寺鑑真文物・東山魁夷隔扇画展」開幕式及び内覧会に出席しました。
  本展示会は,通常非公開となっている東山魁夷作「唐招提寺御影堂障壁画」全68面と唐招提寺が所蔵する鑑真和上ゆかりの寺宝を展示することにより,鑑真和上をキーワードとした日中文化交流の重要性を幅広く周知するもので,2月16日まで一般公開しています。これからも多くの方に観覧いただき,日中文化交流の歴史への関心が高まることを期待しています。

江西省出張
  12月11日,磯俣大使は江西省南昌市に出張し,江西省を代表する総合大学である南昌大学にて,合計120名を超える日本語専攻の学生等を対象に「『日中新時代』の協力と交流―無限の可能性―」と題した講演を行い,また,喩暁社・南昌大学書記との意見交換を実施しました。喩書記からは,自らの訪日経験や日本の大学との交流状況のほか,食品・農業科学分野において江南大学,中国農業大学に次いで全国3位である等の紹介がありました。
  また,今回の出張に併せて,外部講師による着物着付けデモンストレーション・体験及び当館留学生アドバイザーによる留学説明会を開催し,合計120名を超える日本語専攻の学生の参加がありました。このような機会を通じて,日本の文化に触れ,日本留学への理解を深め,日本への関心を一層深めてもらうことを期待しています。

応勇市長と在上海領事団との集団会見
 12月9日,応勇上海市長と在上海領事団との集団会見が行われ,磯俣大使が出席しました。会見では,応市長から上海市の経済状況や2018年に習近平主席から与えられた「3つの新たな重大任務」(上海自由貿易試験区における臨港新エリアの設置及び拡大),上海証券取引所における科学技術イノベーション・ボードの設置,長江デルタ一体化発展戦略)への取り組み状況について説明が行われたとともに,ビジネス環境について,市場開放を更に拡大し,公平で公正な法的環境の整備に努めたい等の表明があった。

上海市人民政府発展改革委員会との交流会
   12月9日午後,上海市人民政府発展改革委員会と当館の共催で「長江デルタ一体化発展戦略」及び「中国(上海)自由貿易試験区“臨港新エリア”」に関する日本企業向けの特別説明会を開催しました。同説明会には日系企業60社が参加しました。馬春雷・市副秘書長(市発改委会主任)が冒頭の挨拶,磯俣大使が閉幕の総括発言を行いました。当館は,今後も市政府各部門と日系企業のコミュニケーションが強化されるよう,取り組んでまいります。
日中企業アイデアソン
  12月5日及び6日,当館,上海交通大学主催「第2回『創新・共創』日中企業イノベーション協力フォーラム」を実施しました(協力:ジャンシン(匠新),協賛:春秋航空,漣泉大江戸温泉,全季酒店)。
  今回のフォーラムでは「日中企業アイデアソン」を実施しました。アイデアソンとは「アイデア」と「マラソン」を掛け合わせた造語で,特定のテーマ・課題について,グループでの情報収集やディスカッション等を通じて,短期間で課題解決に向けた新たなアイデアを生み出していく初の試み(ビジネストレーニング)です。
  今回は,「介護の新しいビジネスモデルの提案」をテーマに,医療・介護分野で働く日中の若手ビジネスマン24人(日本人12人,中国人12人,お互いに初対面)が6チーム(日本人2人,中国人2人)に分かれて24時間のディスカッションを行い,最後に上海交通大学にて日中の専門家などの前でチーム毎にプレゼンテーションを行いました。初めて出会う両国の同世代の若者が,短い時間で新しいアイデアを創り出すという目標に向けて意気投合,「AI栄養士」や「デリバリーの配達員による見守りサービス」などのアイデアが飛び交う中,最終的には「介護ヘルパーがお年寄りから聞いた人生体験をストーリー化し,SNS等で共有してマネタイズするためのプラットフォーム」を提案したチームが優勝しました。優勝チームには協賛の春秋航空から日本・上海間の往復航空券が授与されました。
  本件イベントは「日中交流集中月間」の一環として行われたものです。今後の日中交流の在り方に大きな一石を投じた取り組みであり,来年以降もこのような有意義な交流が展開されるよう,華東地域の関係者と連携してまいります。


マリンテックチャイナ
  12月3日,磯俣大使は上海新国際博覧中心にて開催された中国国際海事会展(MARINETEC CHINA)におけるJAPANパビリオンの開幕式に出席しました。
  本展は,中国改革開放政策の始動とともに産声を上げたもので,上海市造船工程学会(SSNAME)が中心となって1981年に開催された第1回展示以来,年々規模が拡大し,現在では世界における主要な海事産業展として,中国内外で高い評価を得ています。日本は第2回からの参加を続けており,今年で19回目の参加となります。主催者によると今回の参加企業は2千社以上で,うち日本企業は31社でした。海事産業の集積地である上海において,日系各社のプレゼンスが引き続き強化されていくよう,今後も舶用工業業界の関係者の皆様と共に取り組んでまいります。

日本留学フェア「百聞不如一見」
  12月1日,当館多目的ホールにおいて,日本留学フェア「百聞不如一見」を開催しました。本留学フェアは今年で3回目となるもので,日本から21の大学がブース出展した他,当館留学アドバイザーによる説明会や,日本留学経験者による座談会など,日本留学に関する有意義な情報を提供する様々なプログラムを実施しました。来場者数はこれまでで最高となる275名で,遠くは北京から参加した方もいらっしゃいました。今後も日本留学に向けた情報発信を様々な場所で引き続き実施し,日本留学への関心を有する層の増加に努めてまいります。