3月27日、草の根・人間の安全保障無償資金協力により完成した安徽省黄山市黄山区の「烏石中学校」で竣工式が行われました。竣工式には、安徽省政府外事弁公室 戴国賢・副主任、黄山区 李忠・区長等のほか、当館から隈丸優次・総領事、水谷準・領事が出席しました。
隈丸総領事は、「 本日ここに広くて新しい校舎と、そこで勉強する生徒達の姿を見ることができ、大変嬉しく思います。草の根無償の資金は全て日本国民の税金であり、日本国民から中国人民への真摯な友情が込められています。中央政府のみならず、地方政府や民間レベルでの交流促進と相互理解の深化を通じて、裾野の広い日中関係を構築することが重要であり、この学校で学んだ生徒達が、日本についての興味を持ち、日本に対する理解を深め、いつの日か、日中の友好交流の場で活躍してくれることを期待しています。 」と挨拶しました。
本件の実施により、800人以上の生徒が良好で安全な環境で学習できるようになるとともに、中学校校舎として使用していた旧小学校校舎が寄宿舎として活用できるため、通学時の危険性が減少し、学習環境が大幅に改善されることが期待されています。
また、本件竣工式に引き続いて、国誉貿易(上海)有限公司(コクヨの現地邦人)の大田豊・董事長から、烏石中学校に対して、学習用ノート計 3,500冊の寄贈式が行われました。
○概要 プロジェクト名:安徽省黄山区烏石中学校校舎建設計画 被供与団体: 安徽省黄山区人民政府外事弁公室 供与金額:86,530米ドル 契約署名日:平成 18 年 3 月 24 日 黄山区は、有名な黄山風景区の近くに位置するが、経済発展は立ち後れており、省級の貧困区に指定されている。今回、援助を受けた烏石中学校は、約 800平米の校舎の全てがD級危険家屋(全体がいつ壊れてもおかしくない危険な建物)に指定され、かつて併設され既に移転した小学校の旧校舎を借用していた他は、D級危険家屋の中でも比較的危険度が少ない部分を校舎として使用せざるを得ない状況にあった。 本計画では新しく校舎(3階建て・ 12教室・1,218平米)を建設し、中国側の資金で食堂を建設し、新たな中心的な中学校としたものである。 |