
供与額:76,773 米ドル
契約署名日:平成16(2004)年12月1日
完 成 日:未完成
案件概要:
国家級貧困県である金賽県(年間平均所得716元)では70年代に建設されたレンガ造りの平屋が唯一の衛生院。当衛生院が所有している器材は、70~80年代に購入したもの等々数えるばかりで、住民に充分な医療サービスを提供できる環境が整っていないため、ごく一般的な病気のみしか対応できていない。
2002年の統計によると、年間に診察を受ける外来患者は約12000人、うち救急患者は600人、高度な医療技術を要する患者は他の病院に転送せざるを得ず、その数は年間600人に上る。また、右衛生院の誤診率は5%と極めて高い。加えて救急車がないため、患者を搬送する途中で患者が死亡してしまうケースも多い(年間51名)。さらに、病室数が不足しており、レントゲン室と心電図室、手術室と更衣室等の多くの部屋を共同で使っている状況で、入院患者が多い場合は廊下にベットを並べることもある。
このような状況に対し、我が国政府は当地において重要な役割を担う当衛生院に医療サービス棟を増設し、最低限度の医療器材及び救急車を供与、さらに中国側のマッチングファンドにて医療トレーニングを行ない、ハード・ソフト共に医療施設の充実を図り、山岳地帯における医療レベルの向上を目指す。受益者は年間述べ2.8万人の患者数を予測。また、救急患者の病院転送率が70%減少することが見込まれる。