総領事館の活動
赤松大使は「永遠の隣人」日中国交正常化50周年記念写真展覧会の開幕式に出席
12月2日、赤松秀一在上海日本国総領事・大使は、今潮八弄1号楼にて、「『永遠の隣人』日中国交正常化50周年記念写真展覧会」開幕式に出席し挨拶を行いました。同写真展は、北京国際撮影周組委員会、中国芸術学会、世界華人撮影聯盟が主催、SIGMA(中国)が実施団体であり、日中国交正常化50周年を記念し「平和、友好、協力」のテーマで、垂秀夫・日本国駐中国特命全権大使を含む日中両国の写真家が撮影した写真約50点が展示されました。赤松大使は挨拶の中で、「50周年の佳節に、同写真展を通じて、両国の歴史を振り返り、お互いの国の魅力を再発見することで、一人でも多くの市民が日中相互理解を一層深める契機になることを願う」と述べました。赤松大使は開幕式終了後、王昊・SIGMA中国総経理の説明の下、写真展を見学しました。
赤松大使は上海市甘泉外国語中学を訪問
12月2日、赤松大使は上海市甘泉外国語中学を訪問しました。同校は1972年より日本語教育を開始し、11月には日本語教育50周年記念シンポジウムも行われました。赤松大使は楊雲校長の案内の下、同校キャンパス内にある茶室や、同校の日本語教育の歩みを紹介するパネル展示等を見学しました。その後、高校1、2年生約60名を対象に、文化及び経済面での日中の繋がりをテーマに講演を行いました。中国留学時の体験談や、日本と中国の間の文化的共通点、青少年交流の重要性などに関する話に、学生達は熱心に聞き入っていました。講演の後、日本文化を伝える際に感じる難しさ、茶道の精神、日本人にとっての中国人のイメージ、中国留学中に印象に残っているエピソードなど、多くの質問が生徒から日本語で投げかけられ、活発なやり取りが行われました。最後には、学生から赤松大使に対して、日中友好をテーマに描いた絵画が送られました。
姜依秋・鈴乃屋きもの学院認定上海教室講師への在外公館長表彰の授与
12月2日、赤松大使は、姜依秋・鈴乃屋きもの学院認定上海教室講師に対して、長年にわたる和服を通じた日中友好交流への貢献を称え、在外公館長表彰を授与しました。姜依秋氏は日本留学時に和服に魅了され、和服の基礎知識を学ぶとともに、着付け講師の資格を取得、外国人としては珍しい着付け講師として活動してこられました。2006年に上海に戻り、鈴乃屋きもの学院認定上海教室を開設。現在は香港と上海に教室を持ち、これまで数百名に及ぶ後進を指導しています。また、夏祭りや日中成人式など、様々な文化イベントにも積極的に関与され、和服を通じた日中の友好交流に長年にわたって尽力され、当館の文化事業や天皇誕生日レセプション等にも度々ご協力いただいています。姜先生は受賞の挨拶の中で、和服との出会い、また、これまで支えてくれた周囲の方々への感謝を述べるとともに、授賞式に立ち会った後進達の今後益々の活躍に期待を寄せました。
赤松大使は「LaLa station 上海蓮花路」を視察
12月5日、赤松秀一総領事・大使は、三井不動産グループが運営する「LaLa station 上海蓮花路」を訪問しました。本施設は、上海市初の地下鉄駅再開発事業であり、三井不動産グループ初の海外での駅ビル型商業施設として2021年にオープンし、開業から間もなく1年を迎えます。日野敏幸・三井不動産(上海)投資諮詢有限公司董事長総経理等の案内により、同施設の概況についての説明を受け、施設内を視察しました。


赤松大使は第9回上海市白玉蘭賞受賞者日本聯誼会に出席
12月7日、赤松秀一総領事・大使は上海市人民対外友好協会及び東京中国文化センター(東京)共催で上海と東京をオンライン中継で繋いで開催された「第9回上海市白玉蘭賞受賞者日本聯誼会」に出席し挨拶を行いました。同会では、程永華・中日友好協会常務副会長及び陳靖・上海市人民対外友好協会会長が挨拶を行い、その他過去の日本人受賞者のうち25名が本イベントに出席し、日中国交正常化50周年を祝うとともに経済、社会、文化、青少年等の様々な分野においてどのように日中国民交流を深化させていくかについて意見交換を行いました。
上海市白玉蘭賞は日本人受賞者は約300人で、各分野で日中の架け橋として活躍されています。

「江蘇日本友好交流年」閉幕式の実施
12月8日、当館及び江蘇省外事弁公室の共催で、日中国交正常化50周年を記念し本年一年にわたり各種交流事業を実施した「江蘇日本友好交流年」の閉幕式をオンライン上で実施しました。 閉幕式には、当館赤松秀一総領事・大使、孫軼・江蘇省外事弁公室主任を始めとし、日本側は、日系企業及び各地方自治体の上海事務所の代表等、江蘇省側は省商務庁、文化旅游庁、体育局及び各市外事弁公室の代表等約50名が出席しました。
赤松大使は挨拶の中で、本年江蘇省と日本の間で実施された無錫、蘇州、塩城、淮安、揚州、常州等との具体的な交流に触れながら、「50周年は大事な節目でありながらも今年がゴールではない。来年は日中平和友好条約締結45周年でもあり、引き続き江蘇省の皆様と協力して、新たな分野の交流を発展させていきたい。」と述べました。
孫軼・江蘇省外事弁公室主任からは、「本交流事業は、幅広い層の参加により注目度が高かった、交流分野が多岐にわたり内容が充実していた、33のプロジェクト(総額71億元)を始め突出した成果が見られたとの三つの特徴があり、新時代の日中関係の建設にかなう実践的な交流となった」と述べました。
また、同閉幕式では、江蘇省外事弁公室が制作した「江蘇・日本友好交流年」の活動をまとめた以下の映像が放映され、この一年の交流について振り返りました。
その後、邢鵬・蘇州市相城区人民政府副区長から日中(蘇州)地方発展協力モデル区の成果について紹介が行われました。
また、青少年交流として、2023年「童絵家郷」国際青少年絵はがき交流の開幕式が行われた他、蘇州日本人学校及び南京田家炳高校の児童・生徒による合唱の映像もそれぞれ放映されました。


赤松大使は上海港を視察
12月9日、赤松秀一総領事・大使は、上海港洋山深水港区を訪問しました。上海港は、年間コンテナ取扱量が12年連続世界第1位であり、世界最大規模の自動化コンテナターミナルとなっている洋山深水港区第四期ターミナルを有しています。
当日は、高泉宏康・日本郵船中国総代表及びターミナルを運営する張欣・上海国際港務集団(SIPG)副総裁等の案内の下、概況説明を受けるとともに、ターミナル内を視察しました。


赤松大使は2022年度日中カーボンニュートラル国際フォーラムに出席
12月12日、赤松秀一総領事・大使は、上海社会科学院及び三菱商事(中国)有限公司主催で行われた「2022年度日中カーボンニュートラル国際フォーラム」に出席し、挨拶を行いました。
赤松大使は、カーボンニュートラルは人類の英知を結集して必ず実現しなければならない必達目標である点を強調したうえで、水素社会の構築など、日中両国のカーボンニュートラル分野における協力への期待を述べました。

赤松大使はFBC上海2022業界を超えた日中ものづくり交流会に出席
12月15日、赤松秀一総領事・大使は、ファクトリーネットワークチャイナ主催で行われた「FBC上海2022業界を超えた日中ものづくり交流会」にオンライン上で出席し、挨拶を行いました。赤松大使は、イベントで取り上げられた、(1)医療・健康、(2)スマート農業、(3)環境・カーボンニュートラルの3テーマが日中経済協力分野として有望であることを示したうえで、今回のイベントが日系企業の中国での具体的なビジネス展開・拡大へとつながっていくことへの期待を述べました。

「日本を知る」シリーズ講座2022「日本の建築」を開催
12月15日、当館は、上海明珠美術館、北京日本文化センター(国際交流基金)と共催で、「日本を知る」シリーズ講座2022「日本の建築」を実施しました。本イベントでは日本在住の新進気鋭の建築家・増田信吾氏と上海の会場をオンラインでつなぎ、「外の建築-環境を変える設計-」というテーマの講座を行いました。講座の冒頭、増田氏は物質的に豊かな時代に生きる中で、「それは本当に必要か」ということが自身の建築の大きなテーマであると述べました。また、もともと神社には鳥居などの建築物が無かったことを記した書物を紹介した上で、自身も建築物と周りの環境との関係や調和を常に意識しながら設計を行ってきたとして、それを実践した建築作品について、多数の写真とスライドを使用しながら具体的に紹介しました。質疑応答の時間には、日本の建築の特徴として自然との共生という事が挙げられるが、同氏もそれを意識しているかといった質問や、設計のアイデアはどのように湧くのかといった質問が提起されました。本講座はオンラインで約1万人が視聴し大盛況となりました。


赤松大使は「日中国交正常化50周年記念『永遠の浮世絵―日本浮世絵巨匠原版版画展』」を参観
12月17日、赤松秀一・在上海総領事・大使は、上海印物所主催により上海市虹口区今潮8弄10号楼にて開幕した「日中国交正常化50周年記念事業『永遠の浮世絵―日本浮世絵巨匠原版版画展』」を参観し、今回出品された全作品の所蔵者である仏教芸術家・湯黎健氏の案内の下で、出展作品を見学しました。
今次展覧会は、今まで中国国内で開催された浮世絵原版版画展としては最大規模で、菱川師宣、鳥居清長、葛飾北斎、喜多川歌麿、歌川広重等30余りの原版版画作品が出展されました。主催者によれば、特に菱川師宣の原画作品は中国初公開の由です。作品テーマは女性、役者、名所、相撲、歴史絵等多彩で、来場者は興味深く見入っていました。


赤松大使は「蓮とモネの睡蓮との対話展」に出席
12月17日、赤松秀一総領事・大使は、上海美躍レクサス博物館を訪問し、上海中外文化芸術交流協会と上海美躍レクサス博物館が共催する日中国交正常化50周年記念「蓮とモネの睡蓮との対話展」開幕式に出席し挨拶を行いました。
本展覧会は、日本風の庭園の睡蓮の池から着想を得たとされるモネの作品をテーマとすることで、生涯をかけて印象派の色彩技法を追及し続けたモネの精神が、まさに高品質を追求するトヨタ自動車のレクサスのブランドイメージにふさわしいということで決めたテーマの由で、中国の著名画家を含め16名の芸術家が作品を出展した他、カメラマンである垂秀夫・日本国駐中国特命全権大使の作品も出展されました。
展覧会開幕式には赤松大使の他、胡煒・前上海市人民代表大会副主任、楊国強・前在シカゴ中国総領事、李俊文・上海美躍レクサス博物館董事長等が出席し、挨拶を行いました。司会は、本年度の外務大臣表彰受賞者でもある呉四海氏が行い、イベント後には、上海バレエ団による優雅なバレエも披露されました。
赤松大使は挨拶の中で、「美躍レクサスには初めて訪れたが、日本的な木調の建築様式を取り入れつつ重厚さと温かみのある空間となっており、まさにレクサスの『おもてなし」精神を体現していると感じます。日中国交正常化50周年という記念すべき年に、日中双方の関係者が共に芸術を楽しむことは大変有意義なことだと思います。」と述べました。
開幕式終了後、赤松大使は李俊文董事長の案内の下、展示作品を鑑賞しました。


「日本を知る」シリーズ講座2022「日本のデザイン」を開催
12月20日、当館は、上海漢瀛文化伝播有限公司、上海前灘太古里蔦屋書店、北京日本文化中心(国際交流基金)と共催で、「日本を知る」シリーズ講座2022「日本のデザイン」を実施しました。本イベントでは、日本のデザインの次世代を担うと注目されるクリエイティブディレクターの小杉幸一氏を講師に迎え、上海前灘太古里蔦屋書店内の会場とオンラインで結んで講座を行いました。小杉氏は自身が大切にしている「デザインを通じて世の中を翻訳する」といったコンセプトを共有しながら、実際の事例としてこれまでに手掛けてきた作品やプロジェクトを紹介しました。特に寿司をモチーフにしたデザイン「もじにぎり」などに観客も盛り上がりました。小杉氏の講演に続き、同氏と上海漢瀛文化伝播有限公司CEOの谷利行氏との対談・交流を行いました。参加者からは、「自身に影響を与えたデザイナーはだれか」、「如何に芸術性と商業性のバランスをとっているか」、「デザイナーとして一番大切なクオリティーは何か」といった質問が提起されました。本講座はライブ配信され、約3.2万人が視聴するなど大きな反響を呼びました。


赤松大使が上海天文博物館を訪問
12月22日、赤松秀一総領事・大使は、侯金良党委書記·副台長および趙建海ネガフィルム・デジタル化実験室主任·特聘研究員の案内の下で,松江区にある佘山国家森林公園内の上海天文博物館を参観しました。 1872年に始まる上海天文台の歴史と発展の過程を見学し、近年の中国の天文ネガフィルムのデジタル化など、各種領域での日中協力の経緯と展望について紹介を受けました。


赤松大使は姜建華氏及び楊宝元氏に対し在外公館長表彰を授与
12月26日、日中国交正常50周年を記念し、赤松秀一総領事・大使は、二胡奏者の姜建華氏及び琵琶奏者の楊宝元氏に対し、長年にわたる日中友好交流に対する貢献を称え在外公館長表彰を授与しました。
姜建華氏は、1978年に指揮者の小澤征爾氏と交流を開始して以降、新日本フィルハーモニー交響楽団、NHK交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団を始め、多くの日本各地の楽団との共演を行う他、石井真木氏、坂本龍一氏、加古隆氏、中原達彦氏等の日本の音楽界を代表する著名な作曲家から楽曲提供を受け、長きにわたって日本と中国の音楽交流の架け橋となってきました。2003年には、日中国交正常化30周年を記念した多くの活動により日中両国の伝統音楽の存続・発展への功績が高く評価され、第17回「日本ゴールドディスク大賞特別賞」を受賞されています。
楊宝元氏は、1985年に日本に留学し、1992年に東京芸術大学音楽学修士課程を卒業。1987年には、姜氏とともに坂本龍一氏作曲の映画「ラスト・エンペラー」の挿入歌の演奏録音に参加され、琵琶の独奏部分を当されました。また、1990年に團伊玖磨氏作曲の交響曲「万里の長城」を日本で琵琶と交響楽による初演奏を行い、1995年にサントリーホールにて新日本交響楽団と山本純一氏作曲の琵琶協奏曲「紅焔」を初演奏する等、姜氏と共に長年にわたり日本音楽関係者との共演を行っており、1988年には日本作曲家協会の第一号の特別会員に任命された他、宮内庁楽部とも交流を行う等、日中間の音楽交流の発展に大きく貢献してきました。
赤松大使は挨拶の中で、両氏の本年9月に当館で行われた両氏の講演会への協力やこれまでの音楽分野における日中友好交流への多大な貢献に感謝を示すとともに、今後も両氏の活躍により、当地の対日理解が一層深まり、今後50年、100年続いていく両国の民間交流の礎となること期待する旨述べました。
受賞後,姜氏は挨拶の中で,「これまで長年にわたって二胡を通じて日中文化交流の架け橋となれたことを非常に嬉しく光栄に思う。日中友好は自分の心からの願い。」と述べました。また、楊氏は、「日中間の文化交流はこれからも脈々と続いていき、絶えず深まっていかねばならない。今回の受賞を契機に、今後、日中友好のため更に努力していきたい。」と述べました。

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