施小煒・元上海杉達学院教授への勲章伝達式を実施

令和8年10月22日
    10月20日午後、総領事・大使の岡田勝は、総領事公邸にて、施小煒・元上海杉達学院教授への勲章伝達式を執り行いました。


    施小煒・元上海杉達学院教授は、令和8年春の外国人叙勲 旭日小綬章を受章されました。施小煒教授は、長年、中国における日本文学研究の発展及び日中間の相互理解促進に寄与され、平成29年(2017年)に在外公館長表彰、令和4年(2022年)に外務大臣表彰を受賞されています。


    総領事は、伝達式の挨拶で、以下のとおり述べました。

    施教授は翻訳家、そして日本文学研究者として、数多くの日本の文学作品を翻訳・出版し、その魅力を広く発信してこられました。今回の叙勲に際し、施教授の対日功績は数多くありますが、本日は私から主な御貢献について紹介させていただきます。

    まず、日本文学の翻訳を通じた日本理解促進における御功績について御紹介します。施教授は、村上春樹をはじめ川端康成、太宰治などの多くの文学作品を中国語に翻訳・出版されています。特に、村上春樹の作品は、原文に忠実で正確、滑らかで読みやすいと高く評価されています。これは早稲田大学大学院への留学からの18年間の在日経験を通じて、文学のみならず、日本の社会、文化、歴史に深く精通されているからこそのなせる技と感じます。

    施教授の翻訳活動は現代の著名作品にとどまりません。奈良・平安時代の和歌や、江戸時代に書かれた井原西鶴の作品なども翻訳・出版されており、多様な年代・ジャンルの日本文学を中国の一般読者に届けています。施教授の読みやすくかつ原文に忠実な翻訳を通じて、多くの読者が作品理解をより深めることができました。

    時には、活字の枠を超えて、一般読者に直接、日本文学の魅力を発信されてこられました。これまで当館の活動にも多大な御協力を賜り、2017年(平成29年)の日中国交正常化45周年、2018年の日中平和友好条約締結40周年及び2022年(令和4年)の日中国交正常化50周年をはじめ、数多く講演をしていただきました。改めて深く感謝申し上げます。

    次に、日本文学研究における御功績です。

    施教授は、2007年(平成19年)に中国に戻られて以降、13年間にわたり、上海杉達学院外国語学部日本語学科の教授として教鞭をとり、後進の育成に尽力されました。また、日本文学に関する著作や学術論文を精力的に数多く発表され、中国における日本文学研究の裾野拡大に大きく貢献されています。さらに、日米中の日本文学研究者を集めた国際シンポジウム「村上春樹と中国」の企画・開催など、国際的な人的ネットワーク構築にも尽力されています。

    まさに、施教授は、長きにわたり日本文学を通じた日中交流をけん引されたおひとりでございます。

    是非今後も、日本文学を通じた日中交流にご尽力いただき、さらなる相互理解の促進に向けて益々ご活躍されることを心より期待しております。

    総領事は挨拶の後、施小煒教授に対し、勲記と勲章を伝達しました。


    施教授は受章に際し、受章した喜びと、今後も世代を超えた日中友好親善のために文化交流に尽力していく決意を語られました。