「王一亭―日中友好の貢献者イベント」を開催しました

令和7年9月8日
    9月1日午後、総領事・大使の岡田勝は、当館広報文化センターにて開催した「王一亭―日中友好の貢献者イベント」に出席しました。イベントには、中国の芸術関係者、教育関係者など約50人が参加しました。


    総領事は挨拶の中で以下のとおり述べました。

    今から102年前の1923年9月1日、関東大震災が発生し、大変多くの死傷者、行方不明者を出しました。震災直後、上海の実業家・書道家である王一亭は「中国協済日災義賑会」を結成し、日本に対し多額の資金援助・物資援助を行いました。これは海外から日本に届いた初めての支援物資となりました。また、王一亭先生は、震災の犠牲者を追悼するため、「幽冥鐘」(ゆうめいしょう)を鋳造して日本に寄贈しました。王一亭先生が寄贈されたこの鐘は東京震災記念堂に設置され、毎年関東大震災の発生日である9月1日12時には、慰霊式典が行われています。

    王一亭先生の行動は まさに日中友好の象徴であり、その功績を我々は永遠に忘れることはありません。本日は、王孝方会長を始めとする王一亭国際文化基金会の方々にもお越しいただいております。王一亭国際文化基金会は、2006年の設立以降、書画展やシンポジウムなど、王一亭先生による日中友好の精神を伝承する活動を行ってきました。本日は、皆で王一亭先生の功績を振り返り、王一亭先生の日中友好の精神について引き継いでいきたいと思います。

    イベントでは、王一亭氏の日中友好の歴史と精神を伝承する活動を行う王一亭国際文化基金会の王孝方会長、当時「中国協済日災義賑会」の会長を務めた慈善家・実業家である朱葆三のひ孫・朱全卿氏も挨拶を行いました。
 


王孝方会長


朱全卿氏

   また、篆刻家の師村妙石氏、西泠印社の創始者・丁仁の孫にあたる丁如霞氏、海上印社副社長を務める陳茗屋氏が対談を行い、当時の状況について振り返りました。


陳茗屋氏 丁如霞氏 師村妙石氏


総領事と王孝方会長