中国・広東省深圳日本人学校児童死亡事案を受けた上海日本商工クラブ・管轄地域内の日本人学校・補習授業校と在上海総領事館の緊急会合の開催について
令和6年9月20日
1 令和6年9月20日午前10時から約70分、在上海総領事館において、中国・広東省深圳日本人学校児童死亡事案を受けた上海日本商工クラブ・管轄地域内の日本人学校・補習授業校と在上海総領事館の緊急会合を開催しました。
2 冒頭、1分間の黙祷を行い、参加者全員で、亡くなられた児童及び御家族の方々に弔意を表しました。
3 その後、岡田勝総領事から、今次事案において日本人学校の児童が逝去されたことに対し、心からのお悔やみと御冥福をお祈り申し上げる、御家族の御心痛は察するに余りある旨述べ、事案の概況、在中国大使館・在広州総領事館等の対応を説明しました。また、在上海総領事館として、本年6月に発生した蘇州における日本人刺傷被害事案(以下、蘇州事案)が発生した後に、今回深圳の事案が発生したことは極めて遺憾であり、管轄地域内の地方政府に対し、在留邦人、日本人学校・補習授業校の安全確保を改めて強く要請したこと、領事メールによる在留邦人への注意喚起の発出、日本人学校及び補習授業校に対する安全確保の注意喚起の発出、在上海総領事館による昨日(19日)の半旗の掲揚等について情報共有を行いました。さらに、在留邦人の安全確保のため、大使館、総領事館が一体となり緊張感を持って全力で取り組んでいく旨述べました。
4 その後、西川真吾上海日本商工クラブ理事長から、上海日本商工クラブとして、亡くなられた児童に心からの御冥福をお祈りするとともに、御家族に謹んで哀悼の意を表する、本件の発生を極めて深刻に受け止めており、蘇州事案に引き続きこのような事案が発生したことは極めて遺憾である旨の発言がありました。また、これまでも在上海総領事館を通じて日本政府に、また、上海市政府を通じて中国政府に対して邦人の安全確保を強く求めてきた、日本企業の従業員とその家族の安心と安全は、日本企業が中国で活動するための基本であり、引き続き、日本政府及び中国政府に対し邦人の安全確保を強く求めるとともに、事件の背景を含めた詳細情報を速やかに明らかにすることを求めたい、上海日本商工クラブとしては、これからも上海の日本企業の従業員とその家族の安全確保に向け、在上海総領事館、上海日本人学校・補習授業校と連携して取り組んでいきたい旨発言がありました。
5 続いて、須永清英上海日本人学校事務局長から、上海日本人学校として、児童が逝去されたことに対して心から御冥福をお祈りするとともに、蘇州事案に引き続く痛ましい事案の発生に対し保護者から不安の声が寄せられている旨の発言がありました。また、蘇州事案を受け、安全強化のための諸施策を講じてきており、本事案の発生後には保護者への注意喚起の他、警備員の増員及び巡回の強化、公安への警備強化要請を行っていること、日本人学校・補習授業校として取りうる対策の更なる検討に全力を尽くしている旨発言がありました。さらに、児童の安全が最優先事項であるが、学校のみの対応では限界があることから駐在企業や在上海総領事館といった邦人組織間の協力が必要であること、同じ課題を共有する各地の日本人学校・補習授業校とともに困難な状況に対処していきたい旨述べました。
6 その後、出席者の間で、現在行われている安全対策、今後の対応策等についての情報共有・意見交換が行われました。その上で、岡田総領事から、改めて、今回何の罪もない児童の命が奪われる事態となったことは大変遺憾であり許容できるものではない、真相の究明があってこそ、再発防止に向けた効果的な対策をとることができるところ、在上海総領事館としては引き続き中国側に対し、本年6月の蘇州事案について事件の背景を含めた詳細情報の共有を求めていくとともに、在留邦人の安全確保、日本人学校の警備強化を中国側に強く要請していく旨述べました。会合の最後に、今後、在上海総領事館は、引き続き、上海日本商工クラブ、管轄地域内の日本人学校及び補習授業校をはじめとする在留邦人と緊密に情報提供・連携していくことを確認しました。