赤松秀一総領事・大使 新年のご挨拶(2023年1月4日)
赤松秀一総領事・大使 新年のご挨拶
「新しい時代の要求に相応しい、建設的かつ安定的な日中関係の構築を目指して」
新年、明けましておめでとうございます。年頭に当たり、本年が皆様にとりまして良き年となりますよう祈念申し上げます。
昨年は、依然としてコロナ禍に翻弄され続けた一年でした。特に上海では3月末から市内全域において2か月余に及ぶ封鎖管理が行われるなど、多くの在留邦人の皆様にとって、非常に厳しい日々であったことと思います。同時に、中国コミュニティと一体となって未曽有の困難を乗り越えた経験は、様々な得難い教訓や思い出と相俟って心に残っているのではないでしょうか。今年こそは、一日も早くコロナ禍を克服し、以前のような生活を取り戻せることを願ってやみません。
一方で、昨年は日中国交正常化50周年という意義深い年でした。当館の管轄する1市4省(上海市、江蘇省、浙江省、安徽省、江西省)においても、日中両国の関係者の熱意と努力により、何度も日程・規模・内容等を再調整しながらも、オンライン・オフライン含め、数多くの記念イベントを実施することができました。たとえば、上海では11月30日の50周年記念祝賀会をはじめ数々の活動が行われたほか、江蘇省内の幾つもの都市では「江蘇日本友好交流年」の一環として交流イベントが実施され、日中両国の皆様と共に50年の歩みを振り返り、これからの日中間の協力・交流についての決意を新たにすることができました。
日中両首脳間でも、昨年9月29日の50周年祝賀メッセージのやり取りに続き、11月17日には3年振りに対面で首脳会談が行われ、新しい時代の要求に相応しい建設的かつ安定的な日中関係を構築していくことが確認されました。現在、ここ華東地域の人々の生活は、物質的な豊かさを追求する時代から、安心・安全・快適さという生活の質の向上を追求する時代へと移行しつつあり、日本的なものに対するニーズや期待が高まっているように感じます。今後は、日中共通の課題である少子高齢化対策や地球温暖化対策など、新しい分野の協力・交流をより深化させることが求められることでしょう。