日中国交正常化50周年に寄せて
令和4年9月29日
今から50年前の1972年9月29日、田中角栄総理と周恩来総理との間で日中共同声明が署名され,日本と中華人民共和国との間の国交正常化が実現しました。先日,周恩来総理の故郷・淮安の記念館を訪問し,当時の経緯を振り返る中で,幾多の困難を乗り越えて国交正常化を成し遂げた両国の先達に対する畏敬の念を新たにして参りました。
50年前に署名された日中共同声明の前文の中には、「日中両国間には社会制度の相違があるにもかかわらず、両国は、平和友好関係を樹立すべきであり、また、樹立することが可能である」との一文があります。当時のこうした共通認識に立ち戻ると同時に、両国間の二千年来の友好往来と文化交流の歴史や先達の智慧と経験を拠り所として、将来の世代のために、建設的かつ安定的な日中関係を構築していくことが今の我々世代に課せられた責務であると感じています。
この50年の間、日中関係は大きな進歩を遂げました。我々の暮らすここ華東地域は、常に日中関係の最前線の舞台として重要な役割を果たしてきました。現在、華東地域には、5万人を超える在留邦人と、2万を超える日系企業の拠点が存在しています。依然として新型コロナ禍による制約が続いていますが,この地域で日々奮闘努力されている在留邦人及び日系企業の皆様の活動へのご支援を,各地における50周年記念事業などを契機として,より積極的に展開していく所存です。
新時代の日中関係を考える際、現代に生きる人々の思いを汲み取り、必要とされる交流を推進し、時代に即した更なる日中関係の発展を模索していくことが重要と考えます。現在、ここ華東地域における人々の生活は,物質的な豊かさを追求する時代から、安心・安全・快適さという生活の質の向上を追求する時代へと移行しつつあり,日本的なものに対するニーズや期待が高まっているように感じます。今後は、日中共通の課題である少子高齢化対策や地球温暖化対策など、新しい分野の協力・交流をより深化させていくことが求められ,華東地域は新たな分野の交流の絶好の舞台となっていくことでしょう。
この50周年を契機に、未だコロナ禍による人的往来の制約は続いていますが、皆様と共に智慧を絞りながら、国民交流・経済交流の主要な柱としての文化・青少年・地域間の交流を少しでも多く実現して行きたいと考えております。未来に向かって、日中間の国民交流をより骨太で不可逆的な流れにして行くことを目標に、館員一同,全力で皆様のサポートをさせて頂きますので,ご理解とご協力をお願い申し上げます。
50年前に署名された日中共同声明の前文の中には、「日中両国間には社会制度の相違があるにもかかわらず、両国は、平和友好関係を樹立すべきであり、また、樹立することが可能である」との一文があります。当時のこうした共通認識に立ち戻ると同時に、両国間の二千年来の友好往来と文化交流の歴史や先達の智慧と経験を拠り所として、将来の世代のために、建設的かつ安定的な日中関係を構築していくことが今の我々世代に課せられた責務であると感じています。
この50年の間、日中関係は大きな進歩を遂げました。我々の暮らすここ華東地域は、常に日中関係の最前線の舞台として重要な役割を果たしてきました。現在、華東地域には、5万人を超える在留邦人と、2万を超える日系企業の拠点が存在しています。依然として新型コロナ禍による制約が続いていますが,この地域で日々奮闘努力されている在留邦人及び日系企業の皆様の活動へのご支援を,各地における50周年記念事業などを契機として,より積極的に展開していく所存です。
新時代の日中関係を考える際、現代に生きる人々の思いを汲み取り、必要とされる交流を推進し、時代に即した更なる日中関係の発展を模索していくことが重要と考えます。現在、ここ華東地域における人々の生活は,物質的な豊かさを追求する時代から、安心・安全・快適さという生活の質の向上を追求する時代へと移行しつつあり,日本的なものに対するニーズや期待が高まっているように感じます。今後は、日中共通の課題である少子高齢化対策や地球温暖化対策など、新しい分野の協力・交流をより深化させていくことが求められ,華東地域は新たな分野の交流の絶好の舞台となっていくことでしょう。
この50周年を契機に、未だコロナ禍による人的往来の制約は続いていますが、皆様と共に智慧を絞りながら、国民交流・経済交流の主要な柱としての文化・青少年・地域間の交流を少しでも多く実現して行きたいと考えております。未来に向かって、日中間の国民交流をより骨太で不可逆的な流れにして行くことを目標に、館員一同,全力で皆様のサポートをさせて頂きますので,ご理解とご協力をお願い申し上げます。
2022年9月29日
在上海日本国総領事・大使
赤松秀一