1.草の根・人間の安全保障無償資金協力とは

2020/4/23

(1)概要
中国の改革開放政策を支援し、日中両国の友好協力関係を一層強化することはアジア太平洋地域のみならず世界の安定と繁栄に大きく寄与するという観点から、日本政府は1979年から中国に対する経済協力(ODA)を実施しました。これまでに有償、無償の各資金援助、技術協力等の方法を通じて、インフラ整備、医療・保健、環境保護人材育成など幅広い領域で協力を行い、プロジェクトは全ての省、直轄市、自治区に及んでいます。

これらの援助のうち、各地域を管轄する在外公館(大使館・各総領事館)が直接窓口となって実施した援助方法に「草の根・人間の安全保障無償資金協力」があります。「草の根・人間の安全保障無償資金協力」は無償資金協力の一形態で一件あたりの供与額は大きくありませんが(プロジェクト1件当たり原則1,000万円が限度)基層社会の地域住民の福利向上を目的として、草の根レベルでの多様なニーズにきめ細かく迅速かつ的確に対応ができる援助として各方面から高い評価を得ています。

中国に対する「草の根・人間の安全保障無償資金協力」は、1990年に開始され、当総領事館管轄地域(上海市、江蘇省、浙江省、安徽省、江西省)では168件、13,612,770米ドルを供与してきました。 (2019年度末現在)

2018年10月、安倍総理による中国訪問の際、対中ODAを終了させるとともに、新たな次元の日中協力を推進することが発表されました。同発表を受けて、日本国政府は2018年度をもって対中「草の根・人間の安全保障無償資金協力」の新規採択を終了しました。
 

(2)草の根・人間の安全保障無償資金協力供与可能範囲
(ⅰ)被供与団体
地方公共団体(原則として県級人民政府以上)、
医療機関、教育機関、ローカルNGO、国際NGO
(ⅱ)援助資金限度額
原則:1,000万円(約60万元相当)以内
(会計監査に要する費用を含む)
(ⅲ)プロジェクト対象分野
職業訓練・技術指導、初等・中等教育、日本語教育、医療・保健、
地域農村開発(電力・通信・橋梁)、上下水道衛生施設、
貧困対策、福祉事業、環境対策、小規模災害対策など
(注意)高等教育、文化事業、スポーツ関連事業、個人への供与等は対象となりません。
(ⅳ)対象物・費用
プロジェクト対象内の建築・構築物・資機材・物資・啓蒙・研修のためのセミナー開催費、機材供与に伴う専門家派遣経費、
プロジェクトに要するスタッフ雇用費、旅費・通信管理費など