犬・猫の日本から中国への持ち込みについて

令和2年1月23日
 日本から中国へのペット(犬・猫)持ち込みは、1人につき1匹のみとされ、入国時に中国の税関で検疫手続を行う必要があります。なお、犬猫以外のペットを中国に持ち込むことは禁じられています。
 検疫手続は今後変更されることがあり得ますので、ペットの持ち込みを検討されている方は、必ず事前に到着予定の各空港・港の税関(検疫機関)にご確認ください。


   ●本件手続に関する案内:海关总署公告2019年第5号(关于进一步规范携带宠物入境检疫监管工作的公告)

必要書類

 中国入国時に空港・港の税関へ提出しなければならない資料は以下のとおりです。
 

1. 日本の動物検疫所が発行する『輸出検疫証明書』(狂犬病予防接種証明兼用)

 ※日本の動物検疫所では、動物病院等で事前に取得した予防接種証明を基に、まとめて1枚の証明として発行します。詳細については下記リンクを参照ください。
 ※中国入国時の検疫検査では「14日以内」に発行されたものを提出する必要があります。

2. 中国の『携带进境宠物(犬、猫)信息登记表(指定国家或地区版)』(附件3)

  中国税関所定の『携带进境宠物(犬、猫)信息登记表(指定国家或地区版)』が必要となります。こちらを確認の上予めご準備ください。 


3. 飼い主(入国者)のパスポート

 ※『輸出検疫証明書』上に記載された荷受人と飼い主(=荷受人)のパスポートの氏名は同一の記載でなければなりませんので、ご留意願います。

注意事項

持ち込む際の注意点
  1. 持ち込み可能なペットは「1人につき1回の入国毎に動物1匹のみ」とされています(犬1匹+猫1匹の計2匹ではありません)。
  2. 犬、猫以外のペットを中国へ持ち込むことは禁じられています。
  3. 中国における動物検疫に際しては、「14日以内」に発行された「輸出検疫証明書」を提出する必要があります。
  4. 持ち込むペットには個体識別用チップが装着されている必要があります。またチップ規格は国際標準の「ISO11784」、或いは「ISO11785」に準拠したもので、且つ現場でデータが読み取れなければなりません。なお、上記標準チップ以外のものを装着している場合には、チップの内容が読み取れる機器を自らが用意する必要があります。
  5. 日本を含む19の国及び地域から犬、猫を中国へ輸入する場合は、必要書類を提出の上、税関における検疫検査に合格し問題がないと判断されれば、同日中に飼い主に引き渡され、中国への入国が認められます。中国が指定する海外の検疫機関が発行する証明書を提出できない場合や、個体識別用チップを装着していない場合は、30日間の隔離観察の対象となったり、入国が認められない可能性があります。
  6. 上記5にある19の国及び地域以外から中国へ渡航(輸入)する動物については、上記1及び2の資料に加え、中国が指定する海外の検査機関(下記【関連リンク】「海关总署采信狂犬病抗体检测结果的实验室名单」参照)が発行する証明書(注:狂犬病の抗体検査の数値が「0.5IU/ml以上」であることを示す書類)を提出する必要があります。
  7. 動物それぞれの個体の大きさや検疫検査の内容によっては、観察期間が長くなることがあり得ますので、ご留意ください。

 ※中国が「非狂犬病発生国」として定める19の国・地域
 (1)ニュージーランド、(2)オーストラリア、(3)フィジー、(4)フランス領ポリネシア、(5)米国ハワイ諸島、(6)米国グァム島、(7)ジャマイカ、(8)アイスランド、(9)英国、(10)アイルランド、(11)リヒテンシュタイン、(12)キプロス、(13)ポルトガル、(14)スウェーデン、(15)スイス、(16)日本、(17)シンガポール 、(18)香港、(19)マカオ


上海市における注意点

  1. 上海市の場合、「上海市養犬管理条例」により、市内の都市化地区(城市化地区)では「犬は一世帯につき一匹のみ飼育可能」と規定されています。また、飼い主は、居住地区を管轄する派出所で養犬登録をすることが義務付けられています。
  2. 同じく「上海市養犬管理条例」により、オフィスビル・学校・病院等の施設や公共交通機関における犬の同伴、また、個人で猛犬を飼うことが禁じられています。

検疫検査

1. 到着した空港・港の税関に申告します。


2. 現場の検査官が個別の検疫検査を行います。

  • 必要書類の確認(輸出検疫証明書、携带进境宠物(犬、猫)信息登记表(指定国家或地区版)、パスポート)
  • 個体識別用チップの確認
  • 臨床検査

  以上の検査を経て問題なければ、その場で入国が許可され飼い主に引き渡されます。


3. 隔離検疫検査

  • 隔離措置となった場合、検査員から「入境伴侶動物入場隔離交接書(※入場書)」が交付され、ペット(犬、猫)は隔離検疫のため、隔離場に移動されます。
  • 隔離場における隔離検疫が終了し、問題がないと判断されれば、「入境伴侶動物隔離出場交接書(※出場書)」が発行されることになります。

4. 隔離検疫検査後の出場許可

  • 検疫機関から飼い主に対して通知される「中華人民共和国出入境検験検疫出入境人員携帯物留験/処理証書」或いは「中華人民共和国出入境検験検疫入境貨物通関書」二枚目の「中華人民共和国出入境検験検疫入境貨物調離通知書」に基づきペット(犬、猫)を受け取ることとなります。 

 5. その他(ペット(犬、猫)の入国不許可(事例))

  • 各種証明書の不備や不携帯、有効期限切れ、持ち込み数量の超過、証明書にある荷受人と飼い主のパスポートの氏名との不一致、隔離検疫検査に同意しない場合。
  • 隔離検査時に伝染病や寄生虫病等、入国が認められない事由が発見された場合。

手続き場所・問合せ先

【上海】上海税関(上海海関)

 浦東国際空港ターミナル1到着エリア 13-101室
 電話:021-6834-5634
 
 浦東国際空港ターミナル2到着エリア 2-B11-211室
 電話:021-6834-5634
 
 虹橋国際空港ターミナル1到着エリア B-1239室
 電話:021-2235-1602
 
 上海港フェリーターミナル(所在地:上海市虹口区東大名路500号上海港国際客運中心出入境大庁)
 電話:021-3530-8766