磯俣総領事着任レセプション挨拶

平成31年1月29日
 1月25日,磯俣総領事の着任レセプションが花園飯店で実施され,200名近い各界の皆様にお越しいただきました。挨拶の中で,磯俣総領事からは,皆様の日頃からの各種のご支援,ご協力について感謝をお伝えした上で,皆様とともに,両国関係を新たな段階へと推し進め,より豊かな実りのある日中関係を切り拓いて参りたいという思いを述べさせていただきました。
 挨拶全文は以下の通りです。
 
 
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 この度,在上海日本国総領事を拝命し,1月10日に着任いたしました磯俣秋男です。本日はお忙しいところ私の着任レセプションにお越しいただき,誠にありがとうございます。ここにいる皆様は,日頃から当館の館員がそれぞれお世話になっている方々と承知しています。まず始めに,皆様とこの機会にお会いできたことについて,心からの感謝を申し上げたいと思います。
 
 私はかつて1980年代に北京大学で研修を受け,1990年代の終わりに北京の大使館で勤務した経験がございます。今回再び中国に戻り,まだ2週間しか経過していないものの,当時と比べ,至る所で現在の中国の目覚ましい発展振りや,社会の変化をまざまざと目の当たりにして,新鮮な気持ちでこれらの事象や変化を受け止めているところです。私としては,中国に戻って来て,まずは,虚心坦懐に各界の皆様の意見やアドバイスを拝聴し,中国の「今」を見つめることから,始めたいと考えています。
 
 当館の管轄地域である華東地域には,早くから多くの日系企業が根を下ろし,地域の発展に積極的に貢献してきました。また,この地域から多くの中国の方々が日本に留学され,今日に至るまで様々な分野,領域において力を発揮され,両国の橋渡しをされてきました。この地域で,日本人と中国人は手を取り合って協力し,今日の発展を得ただけではなく,この先の未来をも共有しています。現在,この華東地域の日本人は6万人近くに達し,日系企業数は2万を超え,上海総領事館の査証発給数は年を追う毎に激増し,昨年は225万件に達しました。この地域はこれまでも,そしてこれからも日中両国の経済・文化・人的交流の最先端,主役の地であると言えます。私は,このような華東地域の発展と交流の大きな流れに加わることができたことを本当に幸いに感じています。そして皆様とともに,当地の未来のために微力を尽くして参りたいと存じます。
 
 そのためにも,これから様々な機会に,様々な業界,様々な地方,そして様々な世代の皆様と直接お会いさせていただき,胸襟を開いて率直に意見交換をして参りたいと考えておりますので,そのような機会を賜れますよう,何卒よろしくお願いいたします。

 
 また,当館と致しましては,華東地域における邦人の皆様の安全確保及び快適な生活環境の構築支援,そして日系企業の皆様の円滑な事業活動への支援などの各種業務について,引き続き全力で全うして参ります。これらの点につきましても,皆様のご協力を賜れればと思っております。至らぬ点はいつでも率直にご指摘いただけますよう,お願いいたします。
 
 両国関係に目を向けますと,現在,日中両国は正常な発展の軌道に復し,新たな段階へと進むことが期待されています。昨年の5月には李克強総理が訪日し,10月には安倍総理が成功裡に訪中し,両国首脳の相互公式訪問が実現しました。本年は「日中青少年交流推進年」であり,今後5年間で3万人規模の青少年交流が計画されています。日中関係の未来を担う青少年が様々な形で直接交流することを通じ,相手国への理解をより一層深めることを期待します。今年はまた日本でG20の各種会合も予定されており,中国のハイレベルの再なる訪日も期待されます。
 
 さらに,来年はいよいよ東京オリンピック・パラリンピック。そして,その2年後となる2022年に,日中両国は国交正常化50周年を迎えます。両国の関係が力強く動く,大切な時期を迎えている中で,皆様とともに,両国関係を新たな段階へと推し進め,より豊かな実りのある日中関係を切り拓いて参りたいと存じます。
 
 これから,どうぞ宜しくお願いいたします。
 
 最後に一足早いご挨拶となりますが,皆様どうか良い春節をお過ごしください。