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安徽省、江蘇省等における髄膜炎の流行

平成17年2月3日
在上海日本国総領事館
1.安徽省、江蘇省における髄膜炎の流行について
在上海日本国総領事館からの情報によると、2005年1月29日、安徽省衛生庁は同省蕪湖、単湖、合肥、安慶、除州などの学校で局地的に髄膜炎菌性髄膜炎 (Meningococcal meningitis)の患者が発生していると発表しました。また、隣接する江蘇省の南京でも患者が発生しています。

2.髄膜炎菌性髄膜炎
(1)髄膜炎は、細菌(髄膜炎菌等)やウィルス、真菌(カビ)等によって引き起こされます。中国全土で髄膜炎の患者は、2003年は2,535人、2004年は2,698人が報告されていますが、このうち90%以上が髄膜炎菌によって引き起こされました。今回の髄膜炎も髄膜炎菌によって引き起こされているものです。
(2)髄膜炎菌性髄膜炎の原因となる髄膜炎菌はヒトの上気道(鼻咽頭)に生息しており、保菌者からの飛沫または直接の接触により感染します。潜伏期は通常2~4日(時に10日に及ぶこともある)で、突発性の激しい頭痛、発熱、吐き気などの急性髄膜炎症状の他、無気力、せん妄(意識障害や異常行動)などの精神症状を呈することもあります。髄膜炎菌性髄膜炎は一般に抗生剤による治療が有効で、致死率は約10%ですが、敗血症に至れば50%を超えます。上記のような症状が現れたら、すぐに医療機関を受診して下さい。

3.予防
髄膜炎菌性髄膜炎は通常は濃厚な接触を除いては感染しにくい疾患ですが、飛沫または直接接触によって感染しますので、中国、特に安徽省、江蘇省に渡航、滞在予定の方は以下の点にご注意下さい。
(1)人混みを避ける(どうしてもでかける場合はマスクを着用する)
(2)うがい、手洗いの励行(手洗いは石鹸を泡立てて、流水でしっかり洗う)
(3)バランスの良い食事、休息、睡眠など規則正しい生活を心掛ける

(問い合わせ先)
○外務省領事局政策課(医療情報)
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2850
○外務省海外安全相談センター(国別安全情報等)
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902
○外務省 海外安全ホームページ: http://www.mofa.go.jp/anzen/
○在中華人民共和国日本国大使館
住所:7 Ri Tan Road, Jian Guo Men Wai, Beijing, People's Republic of China
電話:(86-10) 6532-2361
FAX :(86-10) 6532-4625